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カオパット・アメリカンとスパゲティ・ナポリタン

『LUCKY PEACH』っていう雑誌がストリートフード特集をやっていて、タイのカオパット・アメリカンなる料理を紹介していた。

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カオパット・アメリカン。

つまり、アメリカ風炒飯。

冷凍カット野菜と干しぶどう入りのケチャップ味チャーハンに、目玉焼きがのっていて、鶏の唐揚げとウィンナーの揚げたのが添えてある。

タイ料理なのか?

アメリカ料理、じゃないだろう。

というよりまず、かなりぞんざいそうな料理である。

記事では、チャーハンに添えられたソーセージに注目している。

タイにはサイクロークやサイウアなど美味しいローカルのソーセージがちゃんとあるけど、一方でいわゆる「ウィンナー」も食べられている。カオパット・アメリカンに添えられているのは、そういう袋詰めされてスーパーで売られているようなタイプの「ウィンナー」。

日本でいう脚の開いたタコ型のウィンナー(油で揚げてある)を、記事では「ウィンナー・ブロッサム」と呼んでいて、さらにこのウィンナー・ブロッサムをビニール袋に入れてソースプリックをまぶしたのだけを買うこともできるみたいだ。

正直言えば、タイでこんなの見た覚えがない。

でもきっと、それは自分がわかりやすいタイ料理にしか興味がなくて目に入らなかっただけで、記事に書いてあるとおりバンコクとかには普通に存在する屋台料理なんだろう。

下関さんに訊いたら、やっぱり、タイに住んでいたころはしょっちゅう食べていたそうだ。

長くバンコクに住んで、ある時期タイ料理的な味付けに飽き飽きして来て、なにかタイ料理的ではないものが食べたい。そんな時期に食べていたのが、カオパット・アメリカンなんだそうだ。

なるほどね。

外国人にとっては、良くも悪くもタイ料理っぽくないけれど、タイにしかないストリートフードには違いない。

素材はタイのものじゃないけど、文脈がタイなのだ。と、記事の筆者は書いている。

そういう意味でいうと、日本のスパゲティ・ナポリタンなどは、まさにその種の料理なんじゃなかろうか。日本料理には見えないし、もちろんナポリにも存在しないが、しっかり日本ローカルな文脈において愛されている料理。

日本料理マニアの外国人も、なかなかナポリタンには辿り着くまい。

しかし、日本のイタリア料理史を思うに、伊丹十三の本などでアルデンテという言葉を知り、ナポリタンなどイタリア料理ではない、とか言って真剣に怒ったりする時期があり、そのうちにイタリア料理も北から南で地方ごとにそのテイストは大きく異なる実体を知るにいたり、芯を残したパスタが全てではないとの認識も浸透。そのうちにスパゲッティナポリタンに懐かしい日本の昭和の香りを発見しちゃう懐古趣味もやってきて、老舗の喫茶店であえて昔ながらのナポリタンを注文してみたり、ホテルのダイニングなどが「ちょっと気取った大人のナポリタン」的なメニューを提供したりするのも、もう別に目新しくもなんともない。

そう考えると、なんだかナポリタンは日本の料理史において注目すべき料理のような気がしてこないか。

同じ意味で、カオパット・アメリカンも注目すべき料理なのだろうか。

ケチャップ味というのも共通しているし。

アジア人の欧米への憧憬。その種の分析がいくらでもできそうなネタではある。

記事の筆者Kris Yenbamroongさんは、ロサンゼルスで人気のタイ料理店「NIGHT+MARKET」をやっている注目の若手タイ人シェフらしい。

なるほど~。

そんな経緯でカオパット・アメリカンについて調べていたら、なんと渋谷でそれをメニューに載せているタイ料理店があるではないか。

(つづく)

(よ)

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by brd | 2014-10-11 12:27 | 本や映画

ポートランドからやって来た the Side Yard のブランチ in 鎌倉

アメリカ・オレゴン州ポートランドの農園「The Side Yard」の主宰者であり、シェフでもあるステイシー・ギビンズさんが来日して、鎌倉と京都で会食イベント「SEED TO BITES」を開催。鎌倉・長谷にある赤い屋根の古民家「蕾の家」でのブランチ会に行ってきた。

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蕾の家の人が「昨日作ったばっかり」だと教えてくれた手作り長テーブルに参加者は肩を寄せ合い座る。

メニューはThe Side Yardの仲間である「cumbersome multiples」の制作。レトロな活版活字を使ってる。

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地元オレゴン州のクラフト・ジン「UNION GIN」と苺、生姜、シャンパンのカクテル。午前中から、けっこうヘビーなドリンク。「濃い人は割りますよ~」と言って、シャンパンを注いでくれる(笑)。

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一皿目は甘いクレープ。ピスタチオと何の花だろう、花弁が散らしてある。

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苺が入ってる。

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苺のカクテルに苺のクレープという、かわいらしい組み合わせ。

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続いて、手製のクランペットを土台に、ふきのとうのピクルス、エリンギ、小松菜、トップには落ちないようにそーっとポーチドエッグをのっけてオランデーズソースをかけた「ファーム・ベネディクト」。

野菜や卵などの素材は日本のローカルなものを使っている。ただ、大雪の影響で近所のものが届かず、小松菜などは石川県から取り寄せたそうだ。

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パンにはポートランドのベリーのジャム。

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じゃがいも、リンゴ、芽キャベツなどを炒め合わせたところにポートランド産の山羊チーズを散らしてある。

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このチリソースをかけて食べる美味しいのだとか。やってみると、たしかにチーズの風味とあいまって、なんだかアメリカっぽい味になった気がする。

辛いけどタバスコみたいなのとも違う、いろんな味わいが入ったチリソースだった。

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ポートランドのクラフトビール「COMMONS BREWERY」もみんなでテイスティング。

ダークエールなんだけど、ハイビスカス、ラベンダー、カモミールも入った、かわいらしい味わい。

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庭ではマーケットも。カクテルに使われていたジンを買ってみた。

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今回のメニューを作ったプリンター、cumbersome multiplesのカードなども。

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こちらは日本の地場の食材たち。有精卵を買って帰ることに。

ステーシーは「ぜひポートランドに来てください!」と言っていた。Side Yardの農園ボランティアに来てくれたら食事の提供と、宿の世話などもしてくれるらしい。

Side Yardのことが紹介された雑誌「HUGE」の記事を読むと、こういうのもワーク・トレードというか、金銭を介在させない物々交換の試みなんだと書いてあった。社会や経済や政治の状況が良くも悪くも日本より進んでいていろんな体験を経てきているアメリカだからこそ、ステーシーのフレンドリーな態度も、ある種の説得力がある気がする。

庭ではSide Yardへのドネーションを募っていて、ご飯のおひつのようなのが募金箱になっていたけれど、放っておいたらビルが建ってしまう土地を何とか買い上げて畑にしたい、その資金も集めているそうだ。

ポートランドというと、日本ではとかくファッション的な文脈で消費してしまう態度も感じられるけれど、リアルな部分がもっと紹介されるといいと思う。

主催の関係でアート関係の参加者もいて、食のイベントといっても、いつも(よ)が参加するようなムードの会とは一味違ってかなり新鮮だった。

(よ)

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by brd | 2014-02-28 01:58

サンフランシスコ : OFF THE GRID ~自由な雰囲気の屋外フードマーケット~

サンフランシスコのフォートメイソンで開かれている"OFF THE GRID".

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各国料理を提供するフードトラックや屋台など30ものベンダーが集まった屋外マーケットだ。

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東京なら、さながらタイフェスを思い起こさせる大盛況!

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フードトラックや屋台が会場のどこにあるか、マップが黒板に描かれている。

"OFF THE GRID"のウェブサイトに行くと、ここフォートメイソンだけでなくサンフランシスコの各地で毎日のように開催されている"OFF THE GRID"のスケジュールが記載されている。このスケジュール表をみると、トラックが4つしか出ないのもあったり場所と規模はさまざま。

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さっそく"ONIGILLY"なるおにぎり屋さんがいたので、一個買ってみた。

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椎茸の醤油&みりん煮のおにぎり。

なかなかいい味にできている。

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こちらは「東欧&ユダヤ・ソウル・フード」のトラック。

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ポーランドの餃子、ピエロギを買ってみた。

ピエロギははじめて食べたけれど、こちらもなかなかおいしい。

ヨーグルトのソースで、皮の中の餡はお肉じゃないくて、キノコかな?

おにぎりもピエロギも、素材が良いのだろうか。オーガニック系の美味しさを感じた。

値段はおにぎりが3ドル、ピエロギが5ドルと少々高め。

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こちらはインド。モヒカンのお兄さんがトラックに似合ってる。

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こちらのコリアン・ジャパニーズはひときわ長い列ができていた。

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ベトナミーズ。

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ネパール。

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ペルー。

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赤提灯のラーメンまで!

写真の色が、なんか夕日みたいだけど、これで夜の7時くらい。サンフランシスコは日が暮れるのが遅い。

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うしろのほうにバンドが出ているのが見えるだろうか。

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ここは食事コーナー。テーブル、ストーブが並び、バーも出ていた。

言葉としての"OFF THE GRID"は、「グリッドからオフする」ということでネットや電気や水道などのインフラ=グリッドから離れてエコ的に生きる、という意味や、もっと抽象的なニュアンスで「社会を支配しているシステムからオフする」という、いかにもサンフランシスコらしい、それこそかつてのヒッピーカルチャーを思わせる含みも感じられる。

食の世界に限らずだけど、こういう「小商い」(こあきない、と読む)が隆盛している様子を見るにつけ、アメリカの人たちのたくましさを感じてしまった。

日本でも、こういう活動がどんどん広がればよいと思う。

そういえば、雑誌の『Spectator』が「小商い」特集をやってる。小商い的に言うと日本では京都が面白いらしい。

<2013年5月>

(ゆ)

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by brd | 2013-05-15 09:19 | アメリカ


旅の食卓と食卓の旅。ferment booksより『サンダー・キャッツの発酵教室』『味の形』発売中。ツイッターは @oishiisekai @fermentbooks


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