【ferment books】 突然ですが出版レーベルを始めました!
突然ですが、「ferment books」という出版レーベルを始めました!
第一弾の書籍は、これです。
『味の形 迫川尚子インタビュー』(ferment vol.01)
『クラフトビール革命』フェアでも大変お世話になっている、「新宿ベルク」迫川副店長のロングインタビュー本です。
12月5日にアマゾン、紀伊国屋書店新宿本店、新宿ベルクなどで発売予定。
定価800円+税、です。
アマゾンの紹介文を下記に引用しておきます。
---------
内容紹介
新宿駅最後の小さなお店「ビア&カフェ ベルク」
迫川副店長に聞いた、食の自由と、味の共感覚。
6万字の記録。
毎日1500人もの利用客が訪れる大繁盛店、新宿ベルクの迫川副店長は、食べものの味覚を形として記憶できるという。食(レシピ)には著作権がない。だからこそ文化本来の姿をとどめている(『食の職』より)。そう主張する副店長が、味に形を見ている。そのことに、なにかとても腑に落ちるものを感じ、ぜひ話を聞いてみたいと思った。--------インタビュアー(よ)
<本書より抜粋>
生マッシュルームの「形」
(よ): 舌といえば、生マッシュルームを食べたときの感覚を説明してくださったツイートが面白かったです。「重さと密度を持ってるマッシュルームは、食べるとつるつるなめらかで軽やかさがあり、クニャでなくパキッとして、舌のデコボコの先をすべっていく大玉ころがしみたいなイメージでした」って。
迫川: あれは、本当にそんな感じでしたね。
よ: 生マッシュルームを食べていた迫川さんが突然無言になったので井野さんが驚いていたという。
迫: そう。ほんとに面白かったです。生マッシュルームは、また不思議な感覚なんですよ。マッシュルームも浸透するものじゃないんです。でも、ファスト・フードのつぶつぶの飲み込みがはやい感じとも違って…。そうそう、マッシュルームの細胞と、自分の細胞のからまり具合がすごく面白かった。なんか、うまく言葉で言えないんだけど。
よ: 「クニャ」ではなく「パキッ」という感覚は?
迫: そう。パキッ、パキッ、としてて。成分それぞれが独立している感じなんですよね。
よ: 大玉ころがしのイメージということは、いっこいっこの成分が大きい感じですか?
迫: いや、それがね、なんていうんだろ、すごくしっかりしたものの集合体という感じ。しっかりした小さな立方体が集合してひとつの形を作っているんだけれども、それ自体は決して固くなくて、流動的で、でもちゃんと組み立てられているっていう、不思議な構造でした。
よ: 新鮮な生マッシュルームだったんですよね。
迫: うん。富士山のふもとで採れたマッシュルームです。鮮度の落ちたマッシュルームだと、立方体のつながりの間の膜が、こう、つぶれちゃってる。その立方体の膜の部分は流動的なんですよね。それが鮮度の良さと、舌の上での転がり具合に関係していると思います。ていうか、…もう全っ然ワケわかんないですよね!(爆笑)
よ: いや、すごく面白いですよ!
迫: だから、いつも食べてる鮮度の落ちたマッシュルームとは、膜が違うんですね。成分と成分の間の膜が。今思い出しながら、そう思いました。
よ: 鮮度が落ちてくると、組織が曖昧になる、っていうか崩れてくるんでしょうね。
迫: 崩れてくるんですよ。細胞と細胞の間に膜がありますよね。細胞膜。それが崩れてくるような。
出版社からのコメント
「ferment」は、食に携わる人たちから、これまでとは少し違った切り口で話を聞こうと試みる不定期刊行のインタビュー・シリーズです。
共感覚とは?
きょうかんかく。シナスタジア(synesthesia)とも言う。文字に色を感じる、音に色を感じる、味覚に形を感じるなど、ある刺激に対して通常の感覚だけでなく、別の感覚領域におよぶ知覚が生じる現象全般のことを指す。共感覚者とされる有名人には芸術家が多い。画家のワシリー・カンディンスキー、詩人・作家の宮沢賢治などが、共感覚を持っていたのではないかと言われている。
著者について
迫川尚子
さこかわ・なおこ。種子島生まれ。女子美術短期大学服飾デザイン科、現代写真研究所卒業。テキスタイルデザイナー、絵本出版社編集者を経て、写真家に。写真家としての活動と並行し、「ビア & カフェ BERG」の副店長をつとめる。店では商品開発、人事、店内展示を担当。著書に、『日計り Shinjuku, day after day ―迫川尚子写真集』(新宿書房)、『新宿ダンボール村―迫川尚子写真集 1996-1998』(DU BOOKS)、『「食の職」 新宿ベルク: 安くて本格的な味の秘密』 (ちくま文庫)がある。唎酒師、調理師、アート・ナビゲーターの資格を持つ。2013 年より現代写真研究所講師に。
(よ)
編集者。ブログ「美味しい世界旅行! 」を運営。
装画:坂口恭平
装丁:平塚兼右(PiDEZA Inc.)
印刷:山田写真製版所
---------
ferment booksはまだウェブサイトができていなくて、ツイッターとFBのみで情報更新していますが、よろしかったら覗いてみてください。
https://twitter.com/fermentbooks
https://www.facebook.com/fermentbooks/
よろしくお願いします。
(よ)
第一弾の書籍は、これです。
『味の形 迫川尚子インタビュー』(ferment vol.01)
『クラフトビール革命』フェアでも大変お世話になっている、「新宿ベルク」迫川副店長のロングインタビュー本です。
12月5日にアマゾン、紀伊国屋書店新宿本店、新宿ベルクなどで発売予定。
定価800円+税、です。
アマゾンの紹介文を下記に引用しておきます。
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内容紹介
新宿駅最後の小さなお店「ビア&カフェ ベルク」
迫川副店長に聞いた、食の自由と、味の共感覚。
6万字の記録。
毎日1500人もの利用客が訪れる大繁盛店、新宿ベルクの迫川副店長は、食べものの味覚を形として記憶できるという。食(レシピ)には著作権がない。だからこそ文化本来の姿をとどめている(『食の職』より)。そう主張する副店長が、味に形を見ている。そのことに、なにかとても腑に落ちるものを感じ、ぜひ話を聞いてみたいと思った。--------インタビュアー(よ)
<本書より抜粋>
生マッシュルームの「形」
(よ): 舌といえば、生マッシュルームを食べたときの感覚を説明してくださったツイートが面白かったです。「重さと密度を持ってるマッシュルームは、食べるとつるつるなめらかで軽やかさがあり、クニャでなくパキッとして、舌のデコボコの先をすべっていく大玉ころがしみたいなイメージでした」って。
迫川: あれは、本当にそんな感じでしたね。
よ: 生マッシュルームを食べていた迫川さんが突然無言になったので井野さんが驚いていたという。
迫: そう。ほんとに面白かったです。生マッシュルームは、また不思議な感覚なんですよ。マッシュルームも浸透するものじゃないんです。でも、ファスト・フードのつぶつぶの飲み込みがはやい感じとも違って…。そうそう、マッシュルームの細胞と、自分の細胞のからまり具合がすごく面白かった。なんか、うまく言葉で言えないんだけど。
よ: 「クニャ」ではなく「パキッ」という感覚は?
迫: そう。パキッ、パキッ、としてて。成分それぞれが独立している感じなんですよね。
よ: 大玉ころがしのイメージということは、いっこいっこの成分が大きい感じですか?
迫: いや、それがね、なんていうんだろ、すごくしっかりしたものの集合体という感じ。しっかりした小さな立方体が集合してひとつの形を作っているんだけれども、それ自体は決して固くなくて、流動的で、でもちゃんと組み立てられているっていう、不思議な構造でした。
よ: 新鮮な生マッシュルームだったんですよね。
迫: うん。富士山のふもとで採れたマッシュルームです。鮮度の落ちたマッシュルームだと、立方体のつながりの間の膜が、こう、つぶれちゃってる。その立方体の膜の部分は流動的なんですよね。それが鮮度の良さと、舌の上での転がり具合に関係していると思います。ていうか、…もう全っ然ワケわかんないですよね!(爆笑)
よ: いや、すごく面白いですよ!
迫: だから、いつも食べてる鮮度の落ちたマッシュルームとは、膜が違うんですね。成分と成分の間の膜が。今思い出しながら、そう思いました。
よ: 鮮度が落ちてくると、組織が曖昧になる、っていうか崩れてくるんでしょうね。
迫: 崩れてくるんですよ。細胞と細胞の間に膜がありますよね。細胞膜。それが崩れてくるような。
出版社からのコメント
「ferment」は、食に携わる人たちから、これまでとは少し違った切り口で話を聞こうと試みる不定期刊行のインタビュー・シリーズです。
共感覚とは?
きょうかんかく。シナスタジア(synesthesia)とも言う。文字に色を感じる、音に色を感じる、味覚に形を感じるなど、ある刺激に対して通常の感覚だけでなく、別の感覚領域におよぶ知覚が生じる現象全般のことを指す。共感覚者とされる有名人には芸術家が多い。画家のワシリー・カンディンスキー、詩人・作家の宮沢賢治などが、共感覚を持っていたのではないかと言われている。
著者について
迫川尚子
さこかわ・なおこ。種子島生まれ。女子美術短期大学服飾デザイン科、現代写真研究所卒業。テキスタイルデザイナー、絵本出版社編集者を経て、写真家に。写真家としての活動と並行し、「ビア & カフェ BERG」の副店長をつとめる。店では商品開発、人事、店内展示を担当。著書に、『日計り Shinjuku, day after day ―迫川尚子写真集』(新宿書房)、『新宿ダンボール村―迫川尚子写真集 1996-1998』(DU BOOKS)、『「食の職」 新宿ベルク: 安くて本格的な味の秘密』 (ちくま文庫)がある。唎酒師、調理師、アート・ナビゲーターの資格を持つ。2013 年より現代写真研究所講師に。
(よ)
編集者。ブログ「美味しい世界旅行! 」を運営。
装画:坂口恭平
装丁:平塚兼右(PiDEZA Inc.)
印刷:山田写真製版所
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ferment booksはまだウェブサイトができていなくて、ツイッターとFBのみで情報更新していますが、よろしかったら覗いてみてください。
https://twitter.com/fermentbooks
https://www.facebook.com/fermentbooks/
よろしくお願いします。
(よ)
by brd
| 2015-11-26 00:19
| 本や映画
旅の食卓と食卓の旅。ferment booksより『サンダー・キャッツの発酵教室』『味の形』発売中。ツイッターは @oishiisekai @fermentbooks
by brd
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