金沢 : 「鮨処 あいじ」 金沢寿司つながり入門
盆の墓参りで富山へ。
ついでに金沢。今年はこれで三度目。
来るたび寿司探訪することにしている。
正月明けは「小松弥助」に。
3月に、「森しげ」と、日航の「弁慶」。
そして今回は、「鮨処 あいじ」へ。
まずは、加賀・山中温泉に蔵元があるという、「獅子の里」。
この日は、おそめの金沢到着で宿に荷をほどいて店に直行。あらかじめ電話で伝えておいた夜10時半の入店だった。こんな時間でも大丈夫のようで、助かった。
片町の飲み屋雑居ビルの一階にひっそり店を構え、入ると清潔でミニマルなカウンターだけというその感じは、前回訪問の「森しげ」と似ている。
入店時は、地元のグループ(たぶん)が二組。けっこう若い。
ご主人と出会いがしら優しげな人懐こさを感じ、それに甘えて「お寿司の写真を撮っていいですか」ときけば、「どうぞどうぞ」とのこたえ。
わざわざ酒瓶のラベルをこちらに向けてくれた。
まずは、料理から。
炙った鱧。
刺身などは、この丸皿に。塩とわさびも。
真ごち。いしるで炊いてある。
ばい貝。
写真に撮れなかったけど、続いて、しまえび、赤いか、平目。
あ、もう酒がない。
ということで、奥能登の「白菊」に。
能登の巨大なさざえのつぼ焼き。
とれたのは能登のなんとか島、ときいたけれど失念してしまった。
味噌仕立てなのが、かわってる。味噌も美味くて、汁をさいごまですすった。お味噌も、たしか能登のものだそうだ。
味噌に漬けた感じの、かんぱちの焼きもの。
ここから、お寿司へ。
かわってるのは、がりが出ないこと。
かわりに野菜を山椒の風味で漬けたピクルスのようなのがたくさん出てくる。これが爽やかで良い。
四角の大皿を二分する漬けものの両サイドに、寿司が出てくる。
しまえび。
醤油がさっとぬってある。
まぐろ。
まぐろにも、醤油がひとぬり。
この醤油が、ふつうと違うのか不思議に美味しい。
寿司は小さめ。
ここで、またお酒を変えてみる。
かなり酔っ払ってきて選びあぐねているこちらを見て、すかさず出してきてくれたのが「天狗舞」。もちろん石川のお酒。
こはだ。
蒸し寿司。
握り寿司を、そのまま蒸してある。
魚は、甘だい。あんをかけて、加賀太きゅうりを添えて。匙で食べる。
そういえば前回の金沢、日航「弁慶」でも出た蒸し寿司を思い出した。魚はのどぐろで、汁にあんはかかってなかった気がする。「弁慶」の職人さん(飛地さん)は、金沢市のとなりの野々市にある「太平寿し」の出身で、そこで名物のように出していたと話してくれた。
その話を「あいじ」のご主人にしたところ、「私も太平寿しにいたんです」と。やっぱり!
あいじさんと飛地さんのエピソード、そのほか金沢のお寿司のことなど、いろいろとうかがいながら、蒸し寿司を堪能。
そういえば、「森しげ」のご主人は日航「弁慶」にいたことがあると聞いた。当たり前だけど、みんなどこかで接点があるわけだ。
金沢寿司つながり、に興味津々。
地元の人や、通の人には当たり前のことなんだろうけど、だんだんこういうことがわかってくると、なんだか面白くなってくる。
のどぐろの炙り。
ほろほろと口のなかでほどける感じと、表面だけ火の入ったのどぐろの甘みと、炙った香ばしさが相まって、今夜の一番。
かんぴょう巻き。
つめがたっぶり塗られた穴子。
ここまでで、ひととおり。
もうちょっと握ってもらう。
さっき蒸し寿司で出た、甘だいを普通のにぎりで
鉄火巻。
話の流れで紹介してくれたお店、「八や」。ここのご主人も「太平寿し」の出だそうだ。次回はぜひ。
気分がよくなり、店を出たら、犀川へ。
真夏の金沢は夜も蒸すけれど、川べりまで下りてぶらぶらすれば、じつに爽やか。
つづく。
(よ)
ついでに金沢。今年はこれで三度目。
来るたび寿司探訪することにしている。
正月明けは「小松弥助」に。
3月に、「森しげ」と、日航の「弁慶」。
そして今回は、「鮨処 あいじ」へ。
まずは、加賀・山中温泉に蔵元があるという、「獅子の里」。
この日は、おそめの金沢到着で宿に荷をほどいて店に直行。あらかじめ電話で伝えておいた夜10時半の入店だった。こんな時間でも大丈夫のようで、助かった。
片町の飲み屋雑居ビルの一階にひっそり店を構え、入ると清潔でミニマルなカウンターだけというその感じは、前回訪問の「森しげ」と似ている。
入店時は、地元のグループ(たぶん)が二組。けっこう若い。
ご主人と出会いがしら優しげな人懐こさを感じ、それに甘えて「お寿司の写真を撮っていいですか」ときけば、「どうぞどうぞ」とのこたえ。
わざわざ酒瓶のラベルをこちらに向けてくれた。
まずは、料理から。
炙った鱧。
刺身などは、この丸皿に。塩とわさびも。
真ごち。いしるで炊いてある。
ばい貝。
写真に撮れなかったけど、続いて、しまえび、赤いか、平目。
あ、もう酒がない。
ということで、奥能登の「白菊」に。
能登の巨大なさざえのつぼ焼き。
とれたのは能登のなんとか島、ときいたけれど失念してしまった。
味噌仕立てなのが、かわってる。味噌も美味くて、汁をさいごまですすった。お味噌も、たしか能登のものだそうだ。
味噌に漬けた感じの、かんぱちの焼きもの。
ここから、お寿司へ。
かわってるのは、がりが出ないこと。
かわりに野菜を山椒の風味で漬けたピクルスのようなのがたくさん出てくる。これが爽やかで良い。
四角の大皿を二分する漬けものの両サイドに、寿司が出てくる。
しまえび。
醤油がさっとぬってある。
まぐろ。
まぐろにも、醤油がひとぬり。
この醤油が、ふつうと違うのか不思議に美味しい。
寿司は小さめ。
ここで、またお酒を変えてみる。
かなり酔っ払ってきて選びあぐねているこちらを見て、すかさず出してきてくれたのが「天狗舞」。もちろん石川のお酒。
こはだ。
蒸し寿司。
握り寿司を、そのまま蒸してある。
魚は、甘だい。あんをかけて、加賀太きゅうりを添えて。匙で食べる。
そういえば前回の金沢、日航「弁慶」でも出た蒸し寿司を思い出した。魚はのどぐろで、汁にあんはかかってなかった気がする。「弁慶」の職人さん(飛地さん)は、金沢市のとなりの野々市にある「太平寿し」の出身で、そこで名物のように出していたと話してくれた。
その話を「あいじ」のご主人にしたところ、「私も太平寿しにいたんです」と。やっぱり!
あいじさんと飛地さんのエピソード、そのほか金沢のお寿司のことなど、いろいろとうかがいながら、蒸し寿司を堪能。
そういえば、「森しげ」のご主人は日航「弁慶」にいたことがあると聞いた。当たり前だけど、みんなどこかで接点があるわけだ。
金沢寿司つながり、に興味津々。
地元の人や、通の人には当たり前のことなんだろうけど、だんだんこういうことがわかってくると、なんだか面白くなってくる。
のどぐろの炙り。
ほろほろと口のなかでほどける感じと、表面だけ火の入ったのどぐろの甘みと、炙った香ばしさが相まって、今夜の一番。
かんぴょう巻き。
つめがたっぶり塗られた穴子。
ここまでで、ひととおり。
もうちょっと握ってもらう。
さっき蒸し寿司で出た、甘だいを普通のにぎりで
鉄火巻。
話の流れで紹介してくれたお店、「八や」。ここのご主人も「太平寿し」の出だそうだ。次回はぜひ。
気分がよくなり、店を出たら、犀川へ。
真夏の金沢は夜も蒸すけれど、川べりまで下りてぶらぶらすれば、じつに爽やか。
つづく。
(よ)
by brd
| 2011-08-20 06:40
| 石川
旅の食卓と食卓の旅。ferment booksより『サンダー・キャッツの発酵教室』『味の形』発売中。ツイッターは @oishiisekai @fermentbooks
by brd
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