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富山に帰れず荻窪の「魚津」へ。

毎度告知めいた投稿ばかりになりがちなので、今後は食べ歩きブログらしい記事を増やすぞ宣言です。

GWに富山に帰れるかなーと思っていたのですが、果たせず・・・。

だからというわけでもないですが、ちょっとした打ち上げで魚津へ。

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魚津といっても、荻窪の居酒屋「魚津」です。

まずは、

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富山産イカの盛り合わせ。

丸ごとホタルイカのお刺身、おいしかったのでお代わりしました。

TVを見てたら、富山でのホタルイカの「身投げ」のリポートをやってて、県外からも大勢、身投げのホタルイカを獲りに来ていると知りました。TVでやるとヘンに流行ったりするのでやだなあ。

お酒は満寿泉、太刀山、勝駒・・・。

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白海老の揚げもの。

旬の定番です。

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げんげの竜田揚げ。

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ふりむけば、げんげ解説が壁に(笑)。

実は、富山ではあんまり食べた記憶のない魚ですが(家族が嫌いだったからw)、東京の通人たちは「げんげ、げんげ」と嬉しそうです。

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にぎす。

これを頼んだら店長さんらしき人が、なぜかニコニコとたいへん喜んでくれ、少しお話しする。

富山では家庭料理の定番です。

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旬の山菜の天ぷら。

山菜は富山産とのことでした。

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あら汁。

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シメの、鯖棒寿司。

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とろろ昆布おにぎり。

富山では頻出メニューですw とろろ昆布は黒い(色が濃い)ものを使った方が味がしっかりしてて好きです。

インテリア(?)も富山のスタンダードな居酒屋風で、しかもリーズナブルでよかったです。また行こう。
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by brd | 2016-05-01 00:54 | 富山 | Comments(1)

フランス料理の方法で描かれた富山の農と自然 L'evo その2

前回のつづき。

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~地卵/赤ピーマン/白カビソーセージ~

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イタリアのウンブリア州。アッシジ・ロッソ2011。

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~新湊の穴子/焼き茄子~

天然酵母の衣をまとった穴子に刺さっているのは、くろもじの枝。

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アルザスのゲヴルツトラミネール。

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~ガスパチョ/モツァレラ/加賀太きゅうり~

トマトの透明な抽出液でこしらえた白くて、そして緑のガスパッチョ。

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~生地のオコゼ/まくわ瓜/エピス~

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ニュージーランド、大沢ワインズのフライングシープ。ソービニヨンブラン。

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~漆黒/山田村のエゴマ~

この料理だけ「漆黒」と抽象的な名が冠されているのが、なぜかとても気にかかる。

独特なテクスチャーで鈍く光る器の黒と、鱈の表面に塗られたイカ墨の黒が対をなし、間のエゴマの緑が鮮やかだ。

濃厚な植物の生命力を感じるエゴマと一体化したスモーキーな香りのする力強いブイヨンは、やはりどこか低くギラリと輝くような感触があって、料理全体のイメージと響きあっている。

フライングシープのソービニヨンブランは、きらっとフルーティーな溌剌さなのだが、どこか海苔のような香りがし、底の深い漆黒の奥行きの前景に明かりを添えるような演出をさらに際立たせていた気がする。

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ギガル。シャトーヌフ・デュ・パプ・ルージュ2007。

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~バスク産の乳呑み子豚~

ジロール茸が添えてあり、ギガルのワインとあわせれば、富山の漆黒から突然フランスに飛ばされる。

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~マンゴー/ココナッツ/貴醸酒~

ピニャコラーダのような味わい。

満寿泉の貴醸酒は富山に行くといつも土産に買う一品。今回手に入れたのは樽で寝かせた貴醸酒で、日本酒のソーテルヌのような酒だった。

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~桑の葉/甘酒/ショコラ~

木製のプレートに対して、デザートが保護色の昆虫のように見え、いろんなイマジネーションがわいてくるが、連れにはそれを言わずに口に運べば、甘酒やショコラや小豆の重なり合った甘みが、まさにこの木製のプレートような柔らかいテクスチャーのベージュ色をしているのだった。

L'evoの料理はプレゼンテーションも大変美しいが、その味覚の描く風景もまた美しい。

富山の山を歩き、野を散策し、川を下り、海に出る。

そしていったんフランスに飛んで、また帰ってきた。岩瀬あたりに(笑)。

いろんな意味で映像的であり、富山という土地を俯瞰で味わっているような気分にさせてくれる。

そういったあれこれの愉しみが、堅実でロジカルなフランス料理の技術で支えられているように思え、こういうレストランが富山に出来たことに、あらためてワクワクする。

「富がえりのレシピ」で地元の生産者や飲食関係者の方たちと交流し、富山のあれこれに思いをはせた旅のストーリーを締めくくる、これ以上の夕食はなかった。

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未明に目が覚め、神通川を見渡すと「漆黒」、だった。

(よ)
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by brd | 2015-09-03 00:21 | 富山 | Comments(2)

フランス料理の方法で描かれた富山の農と自然 L'evo 前編

食イベント「富がえりのレシピ」参加もかねた、富山への旅。

奥田政行シェフの富山食材ディナー、翌日の料理教室を終えたその足でリバーリトリート雅樂倶にチェックイン。

夜は富山の「前衛的地方料理」を謳うL'evoに訪問した。

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上は個人的にディナーのハイライトと感じた「漆黒」という料理。

谷口英司シェフのテレビ出演などで話題であり、すでにネット上にも多くの情報が存在すると思うので、以下、食べたもの飲んだものを時系列に紹介し、雑感を記録しておくにとどめよう。

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店名ロゴもかっこいい。円形のシンボルは、地球、大地、海をイメージさせる。

飲みもののメニューで目を引いたのが、富山のにごり酒。夏を意識してリストされているようだった。

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どれを頼もうか迷っていると、メニューに載っている三種類を試させてもらえることに。

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中に突起のあるうすはりのグラスがずらりと並んだ。

このあと~prologue~と題された、アミューズと呼ぶにはとても手の込んだ小さな料理がいくつか並ぶ。

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海藻の練りこまれたパリパリ。

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チーズ、トリュフ、ビーツのシュー。

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八尾の最中の中身は鯖のリエット。向こうはにんじんと地鶏。

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庄川の鮎。

自然や大地を感じさせる演出の器とプレゼンで、俄然と料理に興味が向いていく。

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米粉のパンに、

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海藻が練りこまれたバター。

食事中、この海藻のバターを塗りつけた米粉のパンをつまむことで、通奏低音のように味覚の片隅に海と米を感じ続けることになる。

米粉のパンとにごり酒は合う気がしたけれど、~prologue~を味わった感じから、やっぱり無骨かなあと思い咄嗟に方向転換。おまかせのワインペアリングを注文する。

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ラングドックのピクプール・ド・ピネ。

やっぱりこっちだ。

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~岩魚/薔薇/発酵エキス~

「~」で囲まれた記載は、メニューに書かれた料理名。

生の岩魚が薔薇色にかこまれる美しさに撮影するのを忘れてスプーンで触ったしまった後、あわてて思い直し記録した。

液体は発酵させた赤キャベツ由来と説明されたような気がする。

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~甘エビ/山桃/菊花~

白いパウダーは冷凍粉砕された西洋山葵。

「前衛的地方料理」というキャッチコピーから分子ガストロ的な料理を想像していたけれど、そういうテクニックはところどころ使われている程度で、全体にあまり遊びっぽさはなかった。

もっと何て言うか、フランス料理の構造の中で富山のテロワールを表現しようという律儀さを感じた。

つづく

(よ)

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by brd | 2015-09-01 08:42 | 富山 | Comments(2)

アル・ケッチャーノ奥田政行シェフの富山食材ディナー「と・やま・がた チェーナ」

前回の記事のつづき。

富山市で開催された食イベント「富がえりのレシピ」。

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【美味しい世界旅行】チームは、同日の晩に開催されたイベントの目玉【Toyamagata CENA と・やま・がた チェーナ】にゲストとして参加した。

山形のイタリアンレストラン、「アル・ケッチャーノ」の奥田政行シェフによる富山食材をふんだんに使用したディナーだ。

地方と食、といえば奥田シェフ。

ちょうど今、TBSで放送中のドラマ『ナポレオンの村』でも、シェフ監修の地場の食材を使った創意あふれる料理が、限界集落存亡の危機を救うカギとなっているのが興味深い。

「と・やま・がた」のタイトルには、食で富山と山形をつなぐ意味も込められている。

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まず、テーブルに出ていたのは、アル・ケッチャーノのフリーズドライだだちゃ豆。

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中身はこんな感じ。

氷見のワイナリー、セイズファームの白ワインがサーブされ、一皿目。

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新川だいこんのヴルーテとキリンサイ。

黒いヒジキのように見えるのが、海藻のキリンサイ。

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アンティパストミスト。

手前が紅ズワイガニと高岡どっことエゴマオイル。

その左が氷見の柿太水産提供のワラサをハムに仕立てたもの。

サーモンをはさんで、奥のエゴマロールの中身はアボカドときくらげ。

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ホタルイカのバーニャカウダ。

バーニャカウダソースのアンチョビが、ホタルイカのワタに置き換えてあるのだろうと思う。

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甘エビとエゴマの葉のリゾット。

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富山ポークとかもり、エゴマの葉、モロヘイヤのスープ。

かもりは瓜の一種。

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深層水トマトとバジルとモツァレラのパスタ。

非常に歯ごたえの良いパスタ。この茹で方に関する質問が場内から出た。標準よりずっと塩分濃度の高いの湯で茹で、塩分を洗ってからソースとからめるのだそうだ。

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ネギたんと富山牛。

牛の上にぬられている黒いのが「ネギたん」。ネギの青い部分を炭化させパン粉などと合わせてあるのだそうだ。炎で食材をを炙って焦げた部分の味わいは、人間のDNAに刻まれた満ち足りた食の記憶を呼び起こす。

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銀泉マクワとバニラアイスとサヴォイアルディ。

銀泉マクワはマクワウリの一種。富山では夏によく食べる果物だ。

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小菓子。

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主催者のお一人、シニア野菜ソムリエの田中美弥さんと奥田政行シェフ。

ゲストは総勢120人!

奥田シェフの来富とあって、主催の野菜ソムリエさんたちはじめ「富がえりのレシピ」関係者、一般の来場者の皆さんもめちゃくちゃテンションが高い。場内はザワザワとした期待感で満たされており、奥田シェフと彼の料理は、ばっちりそれに応えていたと思う。

盛大な宴会の席ということで、興がのってくると同席者に酒を注いで回るおじいさんが現れたりするのも、またご愛嬌。そんな宴もたけなわとなったタイミングで始まった奥田シェフとゲストの質疑応答タイムも熱かった。

「山形に奥田政行あり。富山にもあなたのような富山出身の料理人が必要だと思う」と言う生産者の方に、「生産者のみなさんが、料理人を持ち上げて、サポートしてあげてください」と奥田シェフが応える、そんな一幕も。

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奥田さんのおっかけのごとく、ディナー翌日に富山市内で開催された料理教室にも参加した。

料理技術についてはもちろんだが、奥田さんはその言葉が面白い。

曰く、「植物は人間が植えているんではなく、人間が植物に植えさせられているんです」。

野生動物が美味しい植物を食べ、排泄によってその種子を彼方の移動先に散布する(させる)のは植物の生存戦略。同じく、自然と隔絶された社会生活を送っているつもりの人間も、農業や食という文化的な活動によって、まんまと植物に「植えさせられて」いる。そんな意味に解釈した。

奥田さんの発想は、人間界を超えて宇宙的。

あるいは、日本の箸と西洋のフォーク&ナイフの置かれ方の違いの文明論。

横に置く日本の箸は、野生由来の食べものとの結界。「いただきます」と言うように、生命を奪うことに対する畏怖がある。対して、縦に置くナイフ&フォークは西洋の闘争と征服の論理の象徴。

かつて、人間は動物や自然と覇権争いをしていたんです、と奥田さん。

現代は人間同士で覇権争いをしている。つまり、人間の征服対象が人間にまで及んだのが現代だって言えるんじゃなかろうか。

そんな奥田哲学だが、商業出版やTVではなかなかその全貌を披露できないんだそうだ。

そこで、なんと商業メディアの可能ラインを超えたディープな奥田哲学を記した本を自費出版する予定らしい!

しかも富山の書店で先行販売とか。

これは楽しみですね。

既刊の著書にサインをいただき、(ゆ)の最新翻訳書である『クラフトビール革命』を差し上げた。

ぺらぺらと頁をめくりながら、「僕、ラズウェル細木さん好きなんですよ。ラズウェルさんとコラボで本を作りたいんです。魚の本」とおっしゃる奥田さん(※『クラフトビール革命』最終ページにラズウェル細木さんのジャズの本の自社広告が載っている)。

志のある編集者の方、ぜひ企画の実現を^^

(よ)
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by brd | 2015-08-22 14:17 | 富山 | Comments(0)

富山の食イベント「富がえりのレシピ」に今年も参加しました

前回の記事で告知した、富山市での食のイベント「富がえりのレシピ」が盛況のうちに終了しました。

【美味しい世界旅行】は東京から2年目の参加。

ご来場の皆さん、ありがとうございました。

そして、スタッフと関係者の皆さま、おつかれさまでした。

【美味しい世界旅行】のブースの様子を御報告しておきます。

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今年は(ゆ)が翻訳を担当した新刊書『クラフトビール革命』イチオシで販売ブースを展開しました。

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『クラフトビール革命』の関連発行物として配布させていただいたのは、クラフトビールのフリーペーパー『JAPAN BEER TIMES』No.21、22、23の三号ぶん。

『JAPAN BEER TIMES』には日本と世界のクラフトビールに関する素晴らしい記事が毎号満載でして(フリーペーパーと思えない充実ぶり)、特にNo.21と22には『クラフトビール革命』の原書である『The Craft Beer Revolution』を引用し米国のクラフトビール事情を紹介しながら日本の状況を問う鋭い切り口の記事、「Craft Beer is Dead」と「Craft Beer is (Not) Dead」が掲載されており、ぜひ皆さんに読んでいただきたいと考え、本イベントで紹介することにしました。

『クラフトビール革命』の右にある、赤いフリーペーパーは【美味しい世界旅行】が本イベントにあわせて作った『クラフトビール革命』のフライヤーです。

A3サイズを4分の1に折りたたんでありますが、それをさらに4分の1に折ってホチキスで止め、天地と小口を切って製本すると、見本のようなミニチュアブックになる仕かけです。内容は『クラフトビール革命』の読みどころと、登場する主要ブルワリーの紹介になっています。

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そして、実際のビールも飲んでいただこうということで、『クラフトビール革命』に登場するブルックリン、アンカー、サミュエルアダムス、シエラネヴァダ、ストーンの瓶ビールを用意しました。

『クラフトビール革命』の帯に「キーワードは、ローカル、小規模、コミュニティ!」とあるとおり、やはり地元富山のクラフトブルワリーにも敬意を表したいということで、城端麦酒さん、オオヤブラッスリーさんの瓶ビールもメニューにリスト。

ビールは、とくにブース出展者の方たちに飲んでいただきました。

ありがとうございました!

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神奈川県川崎市にある「カクタス・ブリトー」さんから仕入れたZINEと、お店オリジナルのハラペーニョ・ソース&ハラペーニョ・ピクルス(岩手県遠野市にある契約農地で栽培されたハラペーニョをお店で仕込んだオリジナル商品)は大好評!

昨今、メキシコ料理ブームだそうですが、カクタスさんは美味しいブリトーを中心とした“南カリフォルニア・メキシコ料理”のお店。メキシコ国境付近のアメリカ、とくにサンディエゴをイメージしているそうです。お店では、アメリカンクラフトビールのボトルも多種類用意されており、とてもオススメ。

カクタスさんが日本輸入代理店となっているポートランドのZINE出版社、「マイクロコズム・パブリッシング」の食に関するZINEを特集してみましたが、人気はヴィーガン・レシピ系の2冊でした。あと、ハラペーニョ・ソースもかなり売れた!

興味ある方はカクタスさんのshopページもチェックしてみてください。

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昨年(2014年度)は【美味しい世界旅行】と一緒に「富がえりレシピ」に参加して、カフェ料理教室トークセッションを行った下関崇子さんのタイ料理本は手に取る人が一番多かったかもしれません。

『暮らして恋したバンコクごはん』『バンコク思い出ごはん』のいずれも増刷したばかりで、特に『バンコク思い出ごはん』は表紙が新しくなった改訂版を販売させていただきました。富山でもタイ料理人気がじわじわと浸透しつつある息吹を感じます。

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昨年に引き続き、ローカルマガジン特集は『せとうち暮らし』(香川県・瀬戸内海)、『itona』(富山県)、『PERMANENT』(福岡県)の三誌を。

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さらには、(ゆ)が翻訳を担当した『おいしいセルビー』や『CITI×60 世界のシティガイド』シリーズなど。

『CITI×60』は香港編、ロサンゼルス編、アムステルダム編が今年の7月に出たばかりの最新刊。特に香港編の日本語版制作では【美味しい世界旅行】第三のメンバー(J)にもかなり手伝ってもらいました! こちらもオススメです。

今回の富山、他にもいろいろなトピックあり。

「富がえりのレシピ」のイベント関連を含め、富山の話が続く予定です。

<つづく>
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by brd | 2015-08-09 17:15 | 富山 | Comments(2)

『クラフトビール革命』を富山の食イベント「富がえりのレシピ」で販売します!

富山で開催される食のイベント『富がえりのレシピ』で【美味しい世界旅行】が本などの物販ブースやります。

『富がえりのレシピ』は昨年に引き続き2年目の参加。一年は早いですね。

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上がイベントのフライヤーの表面。

「地産地消」や「スローフード」を僕らに意識させてくれた、山形のイタリア料理店「アル・ケッチャーノ」の奥田政行シェフも来場。トークショーや奥田シェフによるスペシャル・ディナー、料理教室なども開催されます。

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フライヤーの裏面。

昨年はカフェやトークショーでご一緒した「ひみつカレー」さん、「Alpaca Coffee」さん。ブースがお隣だった「濱田ファーム」さん他、魅力的な物販&飲食ブースがたくさん並びます。【美味しい世界旅行】も食べたい、買いたいものがいっぱい!

さて、【美味しい世界旅行】のブースはこれが目玉です。

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『クラフトビール革命』
スティーブ・ヒンディ(著)
DU BOOKS(刊)


NYブルックリン・ブルワリーの創業者であるスティーブ・ヒンディさんの著書「The Craft Beer Revolution」の日本語版で、翻訳を【美味しい世界旅行】の(ゆ)こと和田侑子が担当しました。

アメリカの小さなクラフトビール醸造所が、手づくり、ローカル、コミュニティにこだわりながら一致団結し、大手が独占する市場で奮闘してきた歴史を詳細に記した名著です。

日本語版の解説は、日本を代表するクラフトビール醸造所である木内酒造・常陸野ネストの木内敏之さんが執筆されていて、これもかなりの読みどころ。

今回、富山だけの特典も用意してます! ぜひ、みなさん読んでみてください。

『クラフトビール革命』の関連アイテムとして、クラフトビールのフリーペーパー『JAPAN BEER TIMES』の21号、22号、23号を配布予定です。特に21号と22号はオススメ。『クラフトビール革命』の原書である『The Craft Beer Revolution』に言及し、米国のシーンと比較しながら日本のクラフトビール界について論じる「Craft Beer is (Not) Dead」と題された編集長のライさんによるめちゃくちゃ面白くて刺激的な記事をが載っているからです。あわせて読むのがオススメ。

実際のクラフトビールも飲んでいただきたいので『クラフトビール革命』に登場する主役級の三社、ブルックリン・ブルワリーアンカー・ブルーイングボストン・ビアのビールも提供予定。

また、アメリカン・クラフトビールも飲める川崎市のかっこいいブリトー屋さん「カクタス・ブリトー」さんが日本の輸入代理店をやっているアメリカ・ポートランドのZINE専門出版社「マイクロコズムパブリッシング」のZINEをいくつか。【美味しい世界旅行】のオススメは、アメリカの発酵食の第一人者Sandor Ellix Katzさんの『WILD FERMENTATION』です。

「カクタス・ブリトー」さんからは、お店特製のハラペーニョ・ピクルス&ハラペーニョ・ソースも仕入れました!

さらに、ニッポンのローカルなリトルプレスである『PERMANENT』『せとうち暮らし』や、オールアバウト「毎日のタイ料理」ガイドのタイ料理家・下関崇子さんの通な2冊のレシピブック『バンコク思い出ごはん』『暮らして恋したバンコクごはん』の新発売の改訂版も販売。(ゆ)が翻訳を担当した『おいしいセルビー』や、世界の都市のガイドブック『CITI×60』シリーズも並べる予定です。

「富みがえりのレシピ」は2015年7月26日(日)、富山県富山市総曲輪のアートシアター「フォルツァ総曲輪」で朝の10時スタート。

それではみなさん会場でお会いしましょう!
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by brd | 2015-07-22 07:10 | 富山 | Comments(0)

富山 : 氷見「柿太」の「こんかぶり」

富山から、なんやら届いた(富山弁のつもり)。

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絶対にイイものが入ってるに決まっている、という感じの木箱。

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氷見、柿太。

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氷見の水産加工販売「柿太」の名物、こんかぶり(小糠鰤)だった。

氷見の寒ぶりを糠漬けにしたもの。

「こんかいわし」は食べたことがあるけれど、こんかぶりは初。

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スライスして、ごはんにのっけて食べると、最っ高。

ぶりのハムのような、チーズのような、なんとも言えない旨み。

魚のハムっていうとスペインのモハマとか思い浮かべる。チーズっていうと、やっぱり鮒ずしとか。こんかぶりは、水分が抜けて身がしまって旨味が凝縮してる感じと、乳酸発酵の酸味もあって、両方の感覚がある。

ごはんにも合うが、もちろん日本酒にも合うに決まってる。

ちょっと炙ってみた。

ぶりらしい油が浮いてきて、香ばしくなって、これまた美味し。

ごはんが、進みすぎてしまう。

前回のコムビンザンの話といい、今回のこんかぶりの話といい、どうやら「ごはんに合う」話が続くのだ。

※木箱に同封されていた「柿太」のパンフレットにあった、「氷見いわしKONKAソース」も気になる。こんかいわしで作ったペーストのようなもので、なんかタプナードソースみたいな見た目。スライスしたバケットにぬってある写真が掲載されている。そうか、アンチョビみたいなものか。

(よ)

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by brd | 2014-08-24 22:26 | 富山 | Comments(4)

富山 : 「富がえりのレシピ」懇親会 「SUNSET BB」下関崇子タイ料理フェア などなど

富山でのイベント「富がえりのレシピ」リポート最終回。

トークセッション「100年カレー」 & 【美味しい世界旅行】物販ブース のつづき。

「富がえりのレシピ」の懇親会は、イベントにも参加した杉浦健一さんがシェフをつとめるイタリア料理店「CUORE クオーレ」で行われた。

富山県氷見市のワイナリー「セイズファーム」のシードルやソービニヨンブランを味わいながら、富山イタリアンを提唱するクオーレの料理をいただく富山づくし。

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カプレーゼ。

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鱸のカルパッチョ。

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ビーツの鮮やかな色合いが美しいリゾット。イタリア米を使用しているそう。

美味しい料理をいただきながら、信頼のおける富山県の生産者と共に行っている取り組みについてもシェフの杉浦さんから聞くことができ、その真摯な姿勢に一同共感。

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大阪からのスペシャルゲスト「昆布おじさん」こと喜多條清光さんが持ち込んだ、羅臼昆布、利尻昆布、真昆布、それぞれ三種類の味わいの違いを感じるための、きゅうりと昆布を和えたシンプルなサラダ。

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懇親会では主催の田中美弥さんが郷土料理勉強家の中川裕子さんからあずかった南砺の「鯖すし」もふるまわれた。

鯖が麹と山椒の葉で漬け込まれている。なれずしの類だと思うが、食べてみると乳酸発酵の酸味ではなく麹の甘さが目立った。

タイ料理家の下関崇子さんと、こういうのタイや雲南省とかにありそうな感じがするよね、なんて話しているうちに下関さんがひらめいた。翌日のタイ料理教室(懇親会は初日の土曜日に開催)にて、和素材のカレーペーストと豆乳で作るグリーンカレーに、ホーラパーの代用として山椒の葉を使ったら面白いかもしれない。それを聞いていた「フォルツァ総曲輪」のスタッフの方が、翌日、さっそく自宅のお庭から山椒の葉を持ってきてくれ、突然の思い付きはあっさり実現してしまった。

懇親会ではいろんな話題が飛び交って楽しかったが、いちばん印象に残ったのは、大林千茱萸監督の締めのスピーチかもしれない。

曰く、わたしたちは年表のように左右両端に過去と未来があって一方向にしか進まない直線的な時間観に慣れ過ぎているのではないか。その時間観が次世代を顧みない経済至上主義を生んだのではないか。時間は一歩方向に進むのではない。大林監督は、手元にあったおしぼりの袋を年表に見立て、その両端をくっつけて輪っかにして見せる。ループ状の時間。さらに、ぐるぐる再帰しながら少しずつどこかに向かって変化していく螺旋状の時間について語られた。

なんか小難しくなっちゃったけれど、監督はすごく気さくな感じで以上のような話をする。100年ごはん。今のわたしと、100年後のあなた。過去、現在、未来は地続き。楽しく盛り上がる懇親会の最後に、ちょっと哲学的な監督の言葉から襟を正したくなる清々しい余韻を感じた。

最後に、おひらきのときに気になったのは「クオーレ」と同じビルにタイ料理店の看板が出ていたこと。富山にはタイ料理店が1、2店しかなく、そのほかはカフェや多国籍料理店のような場所で提供されるタイ料理に接することができるのみ、という話を地元の人から聞いた。富山のエスニック料理事情に、もっとディープに触れてみたいところ。


さて今回、【美味しい世界旅行】チームは「富がえりのレシピ」イベントとは別に、総曲輪のワインバー「SUNSET BB」でも【下関崇子のタイ料理】フェアを開催。

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「SUNSET BB」で紹介した下関さんのタイ料理は以下の通り。

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タイ風野菜スティック。

生野菜にバイマックルー入りマヨネーズとスイートチリソースが添えてある。スイートチリソースは富山の「島川の麦芽水飴」と「蝦米の魚醤」を使用した【美味しい世界旅行】発案のレシピによる自家製。同じくバイマックルーマヨネーズも手作り。

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鶏肉のガパオ炒め。

「富がえりのレシピ」関連の記事で何度か説明しているので重複するが、下関流のガパオでは挽き肉は使わない。包丁で粗く切り分けた肉を、さらに包丁で叩いたのを使用。ミンサーで挽いた肉だと細かすぎてそぼろ状になってしまい食感が悪い。タイ人は肉のテクスチャーにこだわる。

肉叩き担当は(よ)。またまた下関さんにNGを出されながらの奮闘。こういう、ちょっと大粒で食べ応えのある肉のガパオ炒めが「挽き肉を使わない富山風ご当地ガパオ炒め」として富山エリアに広まったりすると面白いかもしれない(笑)。

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かぼちゃ炒めの卵とじ「パットファクトーン」。

辛くないタイ料理だけど、ある意味もっともマニアックなメニュー。

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タイ風ハンバーグ「ラープ・ムー・トート」。

豚肉のラープをハンバーグ状にまとめて焼いたもの。SUNSET BBのシェフは「ミントが入った不思議ハンバーグ」と認識していたみたい。

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北タイ風ソーセージ「サイウア」。

SUNSET BBでは炭火焼グリルで炙って出せるので、「富がえり」で提供したのとはまた一味違う仕上がりになったかも。

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アボカドとクリームチーズと海老のパクチーソース。

タイ食材販売の「zuci シュチ」のコリアンダーペーストを使った、ワインに合いそうな下関さん発案のレシピ。

そして何故か撮影するのをすっかり忘れたトムヤムクン。

完成したトムヤムクンの上に、SUNSET BBのオーナーシェフ開田さんみずからグリルした香ばしい富山産白エビをトッピングして提供。うむむ、そんな打合せいつしていたのか? 知らぬ間に開田さんと下関さんのコラボが成立していた嬉しい一品。

そして、グリーンカレーにはご飯か氷見うどんを選べるようにして提供。グリーンカレーのカノムチン的な食べ方を知ってもらえれば嬉しい。

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ふだんのSUNSET BBでは、グリル系肉料理やスパニッシュタパスのような料理と、オセアニアのワインが楽しめる。過去に沖縄料理フェアをやったこともあるそうで、オリオンビールも置いてある。なんとなくタイ料理との相性は悪くなさそうなお店。

初日の下関さん在店日(その後もお店では1週間タイ料理フェアを継続)には「富がえりのレシピ」チームも団体で来店してくれた。さながら2回目の打ち上げのようでした!


さてさて。

オフの時間もわれわれ【美味しい世界旅行】チームは富山探検に余念なし。

まず、富山でもっともエッジの効いた寿司を堪能しようということで「鮨人」へ。

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甘海老と、白海老の昆布じめのにぎり。

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ミンククジラのにぎり。

赤酢のシャリと仕事のしてあるネタ。富山らしくないと言われれば、そうかもしれないが美味いから通ってしまう。来るたび大将による最新富山グルメトレンド(笑)が聞けたりするのも楽しみ。今回の話題は断然「l’evo」。リゾートホテル「リバーリトリート雅楽倶」にオープンした“前衛的地方料理”レストラン。ここは「富がえりのレシピ」主催者の田中美弥さんも「良かった」と言ってたし、かなり気になる。

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富山県立現代美術館では、かの『ウルトラマン』の美術を担当していた成田亨の展覧会を開催。同行のグラフィックデザイナー夫婦と一緒に観覧。

「富がえり」イベント同日に、この成田亨展では美術批評家の椹木野衣さんが講演会を開催。これも、界隈でちょっとした話題だった。椹木さんといえば、多くの映画ファンを大林宣彦作品に再注目させた人でもある。そして、大林宣彦監督『野のなななのか』パンフレットでも大林論を執筆しており、その編集を担当したのが『100年ごはん』の大林千茱萸監督であるというつながり。おまけに今回、椹木さんと千茱萸さんは富山まで同じ新幹線だったそうだ。

話は変わるが、旅先でもしっかりお仕事せねばと、書店営業にも行くのであった。

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「紀伊國屋書店 富山店」では、なんと【美味しい世界旅行】ブースでも販売していた『世界の絶景さんぽ』や、同行のデザイナーが担当した『死ぬまでに行きたい!世界の絶景』などが「絶景本コーナー」で大展開!

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さらに(ゆ)が翻訳を担当した「やりかた」シリーズを出している出版社、パイインターナショルのフェアも展開中だった。担当の書店員さんには、くれぐれもよろしくお伝えしておいた。

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さらに、今回大変お世話になった「アルパカコーヒー」さんも訪問。

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すてきなショップは今年の4月にオープンしたばかり。次は東京で何かやろう!

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ゲットしたコーヒーと「アルパ缶」。


そして、氷見にも行った。

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「ひみ番屋街」でシーズンの岩牡蠣を開けてもらっているところ。

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大きい。クリーミー。じつに美味なり。

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「つりや」の干し甘海老や、はたはたのオイル漬けとかが美味い。で、ちょっとオシャレっぽい「つりや」のパンフレットのクレジットを見て、同行のデザイナーさんが呟く。

「あ。これも山田写真製版所じゃないですか・・・」

今回の旅で何度か話題になっていた富山の印刷所、山田写真製版所。素晴らしい製版技術が業界で評判だ。じつは彼がデザインを手掛けた『死ぬまでに行きたい世界の絶景』、そして観覧したばかりの成田亨展の図録も、山田写真製版所の印刷なのだった。そして、ここにも。

そして、氷見といえば忘れちゃいけないのが、「ひみつカレー」。

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仲さんのお父様が描いたという「ひみつカレー」のロゴマークがすてきだ。

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ホタテチキンカレー、サワーベジタブルカレー、ラタトゥイユカレー、マッサマンカレーの4種をテイクアウト。

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仲さん本人が「いかにもタイの屋台で出してそうな感じに仕上がった!」というサワーベジタブルは、さらっと爽やかな酸味と魚だしの味わいで、冷やして食べても美味しい仕上がりに。

ある意味、かなりマニアックとも思えるカレーたちを氷見で売ってしまう仲さんってすごいなあと思いながら、ぺろりと堪能。

ほかにもまだまだエピソードてんこ盛りの富山ツアーですが、どうやら長くなり過ぎているようなので、いちおうこの辺で締めとします~。

みなさん、本当にありがとうございました。

(よ)

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by brd | 2014-08-12 00:00 | 富山 | Comments(0)

富山 : 「富がえりのレシピ」 トークセッション「100年カレー」 & 【美味しい世界旅行】物販ブース

富山での「富がえりのレシピ」リポート。

タイ料理教室 ~和素材でつくるグリーンカレーペースト~のつづき。

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映画『100年ごはん』上映後に行われた大林千茱萸監督と「富がえりのレシピ」主催者の田中美弥さんを中心としたトークセッションを途中まで観覧させていただき、すぐとなりのライブホールへ。

こちらでは、トークセッション『100年カレー』が開催。

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氷見「ひみつカレー」仲有紀さんと、タイ料理家・下関崇子さんによるカレー&タイ料理対談の司会をつとめさせていただいた。

『100年カレー』というタイトルは、もちろん『100年ごはん』をもじったものだけれど、最初は仲さんに反対された。なぜなら、日光金谷ホテルに「100年ライスカレー」というメニューがすでにあるから。ただ、金谷ホテルは100年前のレシピで再現する過去のレトロカレーで、一方こちらが込めたいニュアンスは100年後にあるかもしれない未来のカレーのイメージ。

要するにカレーって、外来食文化の定着や地元の食文化との混交、さらに混交による変容みたいなもののシンボルなんじゃないかと思う。

香辛料貿易の歴史を背景にしてヨーロッパから伝わったカレー料理が戦後カレーライスとして定着し、国民食となり、さらにそのカレーライス文化を基礎にして、インドやスリランカ、ネパール、そしてタイからも新たな「カレー食文化」がダイレクトに伝来し日本人の味覚のなかで混交していく。

カレーをはじめとするアジア料理は、日本という場所で今後どんな進化を遂げるのか。

(よ)の自論を一個だけ書かせてもらうと、日本人にとってカレーをはじめとするアジアの食文化は、ご飯をおかずと混ぜることに対する禁忌と常に寄り添ってきたんじゃないかと思っている。

味噌汁をご飯にかけたら「ねこまんま」と言われるように、日本の食卓では銀シャリにおかずや汁をかけたり混ぜたりすることへの禁忌、抵抗感が常に横たわっている。ただ、「丼もの」などの逃げ道も細かく用意されていて、丼ではおかずとご飯を思う存分混ぜて食べて許されるのだが、そのぶん丼のポジションは低い。鰻屋で「うな丼」より値の張る「うな重」が用意されているのはそういう意味だろう。

そしてカレーライスは丼ものと同様、ご飯におかずを混ぜていいジャンルとなった。

カレーライスだけでなく、タイ料理、ベトナム料理、そして韓国料理でさえ、ごはんとおかずを混ぜることを厭わない。だから、アジア料理に接するたび日本人は、白いご飯におかずを混ぜることを嫌う自らの食文化の特殊性を再認識させられながら、同時にほっとしてごはんにおかずを混ぜるのである。

そう、実は日本人もごはんにおかずを混ぜたい。

カレーが国民食と言われるほどの人気を獲得できた背景には、日本人の食における抑圧と欲望が関係してるんじゃないかな。

さて以上は、まあどうでもいい話で、トークセッションの内容としては事前の告知記事で紹介したポイントをだいたいお伝えできたと思う。

トークショー終了直後に下関崇子さんの著書『暮らして恋したバンコクごはん』が物販ブースで完売になったりして、それなりにメッセージは伝わった気がする。

そうそう、【美味しい世界旅行】は物販ブースにも参加させていただいた。

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売り物は、本や雑誌類とアジア食材。

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今回の映画『100年ごはん』は大分県臼杵市の食に対する取り組みのドキュメント。これが富山県で上映され富山の食に携わる人々が集まってお祭りをする。そんな場所で、こういう思いがさらに日本全国へ広がればいいなと思い、企画したのが「ローカルリトルプレス特集」。

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地元富山の『itona』を筆頭に、福岡の『PERMANENT』、兵庫県但馬地方の『弁当と傘』、北海道の『旅粒』、盛岡の『てくり』、三重県津市の『kalas』、金沢の『そらあるき』という、それぞれの食文化、街、生活、伝統などをテーマにリリースされているリトルプレス7誌を紹介。思った以上の反応が得られて嬉しかった。

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その他、下関さんの著書、下関さんが連載を持っているバンコク情報誌『DACO』バックナンバー、(ゆ)の翻訳した『おいしいセルビー』、美味しい世界旅行がコラム執筆で参加した『世界の絶景さんぽ』なども販売。

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アジア食材関連は「ヤム!ヤム!ソウルスープキッチン」のオリジナル「みどりのカレー」レトルトパックや、タイカレー各種ペースト、ベトナムのブラックペッパー、シナモン、ターメリック、シーソルト。四川の花椒。タイのチェンマイコーヒーやジンジャーグリーンティー、レモングラスグリーンティー。香港からやってきて物販ブースでの販売を担当してくれた親友のJが持参したオーガニックのXO醤、などなど。

そして1日目のトークセッションで配布した「ひみつカレー」のガラムマサラスパイスキットも2日目は本物販ブースに置かせてもらった。

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とくに人気だったのは、トークセッションでも話題になったタイのバタフライピー。煮だすと鮮やかな青色になる蝶豆の花の乾燥ハーブで、レモンを絞ると青が紫色に変化するのもミステリアス。

ブースで隣り合った黒部の米農家の濱田ファームさんとは、富山にあって意外なほどへヴィな味わいで有名なご当地ラーメン「富山ブラック」の話題(食べるなら「大喜」西町本店に限る)で盛り上がって楽しかった。濱田さんのお米、東京の自宅に戻って精米して炊いたら、とても美味だった。

さらにお隣のブースのmunch’sさんは下関さんのタイ料理教室にも来てくれた。手作りのヴィーガンスイーツは、とても端正な美味しさ。

以上、イベント2日間でカフェ、料理教室、トークセッション、物販ブースと4つもの催しに携わる(しかも旅先で)無謀な企ては、意外なほどスムーズに運んだ。これもみなさんの協力があってのことだったと思う。

感謝!

<まだ、つづく>

(よ)

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by brd | 2014-08-10 03:14 | 富山 | Comments(0)

富山 : 「富がえりのレシピ」タイ料理教室 ~和素材でつくるグリーンカレーペースト~

「富がえりのレシピ」 ひみつ&アルパカ 世界のスパイスとコーヒー巡りカフェ feat.下関崇子、のつづき。

「富がえりのレシピ」では、料理教室などワークショップの企画が目白押しで、われわれも下関崇子さん講師によるタイ料理教室を実施。

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日本のおだいどころで作る
タイ料理教室


今回テーマとなった料理は、

・グリーンカレー(ゲーン・キョウワーン)
・タイ風かぼちゃ炒めの卵とじ(パット・ファクトーン)
・ココナッツミルクのゼリー(ウンカティ)

グリーンカレーとかぼちゃ炒めは「ひみつ&アルパカ 世界のスパイスとコーヒー巡りカフェ feat.下関崇子」でも提供したけれど、グリーンカレーに関してはカフェと料理教室ではかなり内容が違う。

なにが違うかというと、グリーンカレーのペーストが違う。

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カフェのグリーンカレーで使用したのは、市販のものでなく、バイマックルーの葉、パクチー、レモングラス、カーなどなどをフードプロセッサーにかけた手作りペースト。

料理教室でも、手作りのグリーンカレーペーストについてレクチャーしたのだが、こちらのペーストにはバイマックルーの葉も、パクチーも、レモングラスも、カーも入っていない。

あえて、すべての素材を日本の野菜で代用したペーストでグリーンカレーを作ってみたらどうか? というのが本料理教室のテーマだ。

ここではペーストのレシピを全部公開しないけれど、例えばカーを生姜に、パクチーを三つ葉に、といった感じで、似たものに置き換えていく発想。

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富山でも通販を使えばタイ料理用の生ハーブを入手するのは、それほど困難ではないとも思う。だから今回の試みは、手に入らないゆえの代用、というより、代用食材とは何かについて「日本のおだいどころ」で考えてみるのが目的。

ゆえに、以下のような3種類のグリーンカレーを作り分けて、味を比べてみた。

1.和素材のペースト+ココナッツミルク+ホーラパー
2.和素材のペースト+豆乳+山椒の葉
3.市販のペースト+ココナッツミルク+ホーラパー

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結論としては、1.のようにココナッツミルクとホーラパーさえ使用すれば、和素材のペーストでも、けっこう「タイ風のグリーンカレー」になってしまう。

教室実施前に何回かテスト調理をしてみたが、作りたてのペーストと多少保存したペーストではテイストが変わる。今回の料理教室では、その場でミキサーにかけたペーストを使用したので、より代用素材のキャラクターが立っていて、グリーンカレーではあるけれど「和」な雰囲気が感じられる面白い仕上がりになっていたと思う。

2.に関しては、豆乳の苦味が目立ち、砂糖などですこしマイルドにしたほうがよいという意見が目立った。

ホーラパーを山椒の葉に代えてみることについては、郷土料理勉強家の中川裕子さんが作った「さば寿し」を下関さんが食べたことから発案。鯖を麹と山椒の葉で漬け込んだ富山県南砺市の郷土料理で、なれずしの類と思われ、どこかタイや雲南にもありそうな雰囲気だった。

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三種類作り分けてみたグリーンカレー。手前から、3.2.1.の順。

かぼちゃ炒めの卵とじに関しては、とかくタイ料理というと、辛い、酸っぱい、ハーブがいっぱい、刺激的、というようなイメージがあるけれど、こういう日本人がほっと安心できるようなやさしい味の惣菜もあることを、みんなに知ってほしくて採りあげた。

タイ料理教室とは別に、「富がえりのレシピ」で開催された教室で個人的に参加したかったのは、イベントの中心である映画『100年ごはん』の監督で「ホットサンド倶楽部」部長でもある大林千茱萸さんがゲスト講師として登場した「ホットサンドワークショップ」。

最近、バウルー(直火用のホットサンドメイカー)も買って、めでたくホットサンダーとなり、いろいろ実験していたので興味深々。残念ながら、自分の担当する催しが重なり参加できなかったが、ちらっと様子を見せてもらった。

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100年前のレシピで作った「100年前コロッケ」と(富山県はコロッケ消費量が全国有数)、富山のえごまの葉&えごま味噌のホットサンドを作っているところ。

<つづく>

(よ)

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by brd | 2014-08-06 06:56 | 富山 | Comments(0)


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