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ガパオライスの肉について、バンコクで調査してきた。 [その2] 

[その1]の続き。

道端の総菜屋さんでも、作り置きのガパオ炒めを売っていた。

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すぐ持って帰れるよう、すでにビニール袋に入れたのを並べてある。

この豚ガパオを、買って持ち帰って、食べてみた。

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わりと肉は細かいけれど、挽肉じゃない不均等なツブツブした食感がある。包丁で叩いてるのかもしれない。なかなか美味しいけれど、ここのが一番辛かった。

さて、スーパーではガパオライス弁当が売られていた。

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鶏ガパオライス弁当。

見るかぎり、鶏は切りっぱなしで、けっこう大きい。もう「粗みじん」という範疇じゃない。こういうのもあるのか。

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こちらは豚ガパオライス弁当。

食べてないから詳しくわからないけど、肉はわりと細かい。

全体的に、鶏が粗く、豚が細かい、という傾向はあるのかな。

タイ料理本にはどう書かれているのか、自分の好きな本をめくって調べてみた。

まず、このガパオ炒め調査のとき(2014年9月)にバンコク紀伊国屋で見つけ、装丁がオシャレっぽいのに惹かれて購入した、アメリカ人タイ料理シェフ、アンディ・リッカーさんの『pok pok』という本。シェフはポートランドやNYで本と同名のタイ料理店をやっている。

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肉については、あっさり「ground chcken or pork」って書かれているだけだった。

つまり、鶏か豚の挽肉・・・。

タイ料理に興味を持ち始めたころ手にした、竹下ワサナさんの『旬の素材でタイ料理』は、鶏ガパオライスが表紙だ(正確には「鶏のイタリアンバジル炒め」。出版が2001年ごろで、まだ一般には手入困難だったガパオの葉をバジリコに置き換えたレシピになっている)。

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写真を見ると、鶏の切り方はけっこう大きくざっくりしている。

レシピ文には、「鶏胸肉は薄切りにする」とある。

[その1]の記事で紹介した、道端の屋台の鶏ガパオに近い感覚かもしれない。

切り方が特に大きかったスーパーの鶏ガパオ弁当も、この路線の延長にある感覚かもしれない。ミンチやひき肉ではなく「薄切り」。

そして、本ブログで何回か書いているけど、「世界一」のタイ料理店「ナーム」のシェフ、デヴィッド・トンプソンさんの著書『THAI STREET FOOD』もチェックしてみた。

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載っているのは、鶏でも豚でもなく、牛のガパオ炒め。

なんでも「ガパオ炒め」は50年くらいに前に発祥した比較的新しいタイ料理で、最初は牛で作られていたらしく、のちに豚や鶏、魚介にも素材が広がって行ったらしい。

で、肉の処理はというと、「I find a rather coarse mince yields the best result - ideally done by hand」。つまり、やや粗めのミンチがベストで、手で処理をすれば理想的であると。ミンサーを使わず包丁でミンチにするってことだろう。下関さんのやり方にかなり近い。

この本に書いてある通り、ガパオ炒めは鶏や豚にかぎらず、魚介を具にしたりもする。

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上は、渋谷の「パッポンキッチン」で食べたムール貝のガパオ炒め。

すでに別の記事で紹介済だけれど、「ガパオ炒めは肉だけじゃないよ」という、このお店らしいマニアックなメッセージかも。

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こちらはバンコクの惣菜屋にあったガパオカイヨーマー。ピータンを肉のガパオ炒めにあわせた惣菜で、ピータンはそのままではなく、いったん揚げてから炒め合わせるのが一般的らしい。

さて。

実のところ普段日本では、そんなにガパオ炒めって食べなかったんだけれど、こうやってガパオ炒めのことばかりずーっと考えていたら無性に食べたくなってきて、先日たまたま通りかかった鎌倉・長谷のタイ料理店「クリヤム」で、ランチのガパオライスを注文した。

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ミンサー系ではないゴロゴロ&テクスチャーのある処理になっている鶏が美味しかった。ただ、タイで食べるのと違うのは、圧倒的に味付けが優しいこと。辛さや塩気も控えめだが、甘くないのが印象的だった。

そして、自宅でも、ガパオライスを作らずにはいられない。

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ちょっと失敗な自作鶏ガパオライス。

どこが失敗かというと、まず鶏肉。

ちょっと叩き方が足りない。

というよりも、このくらいざっくりした大きさで作るなら、もも肉ではなく胸肉を使うべきなのかも。[その1]に出てくる道端の屋台や、竹下ワサナさんのレシピは胸肉だから、ああいうテイストが出ているのかもしれない。

あと、日本のコシヒカリとあわせたら、なんだかヘビーな食べ心地。やっぱりさらっとタイ米じゃないと。

さらに言えば、目玉焼きがタイっぽくないなあ。

もっと、白身の端っこがカリカリに揚がってる感じになっていてほしい。

ガパオ炒めのレシピは、ほかにもいろいろポイントがあって、まずガパオの葉に関する疑問がみなさんいろいろあると思う。手に入りやすくなったとはいえ、やっぱり珍しい食材だ。

そこで出てくるのは、代用すると、どうなのか? という疑問。

イタリアンバジルだと、どう違うのか? ホーラパーでは? そもそも、ガパオとホーラパーってどう違うのか。英語でいうホーリーバジルとスイートバジルって、ガパオやホーラパーと同じものなのか? ところで、これ系の葉っぱって、いったいタイには何種類あるのか?

などなど疑問噴出である。

ちなみに、下関さんの旦那さんは、挽肉だとダメ出しするけど、バジリコでの代用は「美味いね」の感想だそうだ。

うーむ、そのあたり深い何かがありそう。

ガパオの葉はフレッシュなのを買って一回で使いきらない場合、保存するのが難しいが、こんなのも売っている。

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冷凍キューブのガパオの葉。これを解凍して使えば、かなりイイ具合。

同様の商品で、ホーラパーの葉のキューブもある。

冷凍庫に入れておけば、いつでも自宅でタイの味に近いグリーンカレーが作れる。

あと調味料の問題。

オイスターソース、シーユーダム、シーユーカオ、ナンプラー、シーズニングソース、醤油など、何を使うレシピがいいのか? そして、目玉焼きの焼き方は? などなど。

いろんな問題が山積するなか、今回は肉の処理だけにフォーカスした、非常に偏った内容をご覧いただきました。

【おまけ】

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豚肉ガパオライス弁当(自作)。

職場に持っていって、ランチにした。

けっこう半熟な目玉焼きをのっけたので、運搬するとき崩れないかと心配になるが、けっこう大丈夫。

冷めてもまあまあ、だった。

(よ)

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by brd | 2015-02-09 14:39 | タイ | Comments(2)

ガパオライスの肉について、バンコクで調査してきた。[その1]

みんな大好き、ガパオライス。

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写真は、タイ料理家・下関崇子さん作の目玉焼きのせガパオライス。

美味しそうでしょ。いや、めっちゃ美味かったです。

あのチェーン系の弁当屋までがメニューに載せたりして、いまや日本でのメジャー度で言ったら、かつてタイ料理の代名詞だったトムヤムクンを抜いて、グリーンカレーと良い勝負、といった感じのガパオライスだが、考えてみれば、目玉焼きと挽肉炒めがライスにのっている料理って、とても分かりやすくてキャッチーだ。ハンバーグにのった目玉焼きなんかともイメージがダブるし、日本人のDNAにひそむ洋食への憧憬にジャストミートしている感じもする。

おっと、思わず「挽肉炒め」と書いたけれど、じつはこの記事、そこが問題。

下関崇子さんの旦那さん(タイ人)は、挽肉でガパオ炒めを作ると「なんか違う」って言うらしい。たしかに挽肉のガパオ炒めは「そぼろ」みたいになっちゃって、別に悪くはないけど、ちょっとイメージが違う気もする。

売っている「挽肉」はミンサーで挽いてあるわけだが、それは使わずに、かたまりから包丁で粗みじんにして叩いて下ごしらえすると良いのだとか。

確かに、そうやって作ってみると食感が断然良くなる。

これだけメジャーな料理なので流儀はさまざまみたいだけれど、実際どうなのか。バンコクでガパオライスを食べ比べてみた。

まず、ショッピングセンター「エンポリアム」のフードコートのガパオライス。

コックさんが調理風景を撮影させてくれた。

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まずは目玉焼きを作る。

油たっぷりめで、揚げるように焼く。

肉に関しては、すでに下処理済のものを使っているので、調理風景を見ている時点では、どんな感じかわからなかった。

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鶏肉を炒めて調味料を加える前に、スープか水か、レードル1杯じゃばっと入れていた。一瞬、けっこう汁っぽく作っているように見えるけど、火力が強いからか水分はどんどん飛んで、出来上がりはちょうどよい具合になっている感じだ。

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おぉ・・・、確かに、粗めに切った鶏肉が包丁で叩いてある感じだ。

こうなっている方が汁が肉にからむし、食感も複雑になって美味しい。

お次。

道端の屋台でも、鶏のガパオライスを作ってもらった。

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ここでも肉は下処理済み。

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ガパオの葉を投入したところ。

けっこうガッツリ味つけしている。タイのローカルな場所だと、やっぱり日本より辛いだけでなく味そのものがだいぶ濃い気がする。

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出来上がり。

ここの鶏肉は切りっぱなしで叩いてない。けっこう切り方も大き目。

でも、サクサクしたような鶏独特の食感があって、これはこれで悪くない気もする。

さらに、ショッピングセンター「MBK」のフードコートでもガパオライス。

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ガパオ炒めには鶏と豚とあるけれど、今度は豚にトライ。

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これは挽肉かなあ。肉が細かくて汁っぽい仕上がりだった。個人的な好みで言うと、前のふたつのほうが好きかな。

MBKの別のブースでは、作り置きのガパオ炒めが陳列されていた。

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食べなかったけど、挽肉っぽい。鶏だろうか。

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上は「サイアムパラゴン」のフードコートで見かけた作り置き鶏ガパオ。これも挽肉っぽいかな。

[その2]に続く。

(よ)

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by brd | 2015-02-07 22:19 | タイ | Comments(0)

バンコク : フリペ編集長が案内してくれたスターシェフの新店「ナムサー・ボトリング・トラスト」

バンコクの日本人女子向けフリーペーパー『Arche+』の編集部に訪問し「どっか面白い店に連れっててくださいよー」とお願いしたところ、その晩のディナーはここに決定。

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シーロムのソイ7にある「ナムサー・ボトリング・トラスト NAMSAAH BOTTLING TRUST」。

ピ、ピンク色のお屋敷。

タイ版『料理の鉄人』である『アイアンシェフ』にも出演し、バンコクやニューヨークで何店も経営しているスターシェフ、イアン・キッチャイさんの新しい店だそう。

さすが編集長、最新トレンドスポット。

この建物、築100年は経っているとかで、最初は宮廷の役人の屋敷、次に銀行のクラブハウス、最後はソーダ水会社のオフィスに使われたそうで、変わった店名はそこにちなんでいる。

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こんな内装。

このトゥーマッチなキッチュさ。タイっぽい感じ。

1階のバーで少し飲んでから2階にあがって食事されますかと促されるが、こちらは6人グループ(子ども2人ふくむ)だったりして、直接2階のテーブル席に座りたい旨リクエストする。

どう考えても男女もしくは男同士などで来る店っぽく、子ども連れはそぐわない気もしたが、そんなミスマッチムードの中あえてのんびり楽しく団らんしてしまうのもまたオツなり、みたいに考えそうなメンバーがそろった。

そういえば、このあいだ銀座のバー街直近の四川料理店(成都出身者オススメ)で同伴の人たちに囲まれながら辛い料理を食べたのもこのメンバーだった。

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カクテルの氷の上にハリボらしきものが乗っていて、子どもたちは喜んでいる。

飲み物のメニューを見ると、「セックス・オン・ザ・BTS」とか「メコン・ゾンビ」とかのカクテル名がならび、なにかすごく若い人向けな感じ。

料理はタイをベースにした創作料理だろうか。

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上の写真はサイウア(チェンマイソーセージ)のホットドック。パンはイカ墨だろうか真っ黒い。しかも靴磨きクリームが入っていそうなチューブが皿に添えてあって中にはアイオリソースが入っていた。

メニューを見ると、シラチャー・アイオリ・ソースと書いてある。ん?

それにしても、照明と壁の色の関係で、どうやって撮っても料理写真が赤く色かぶりするのだった。

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フォアグラ入りパッタイ。

いいとこ突いてる。そして、味も意外に悪くない気がする。

しかし、子どもはフォアグラ嫌いだそうだ。フォアグラをよけてあげてパッタイだけ食べさせる。大人はフォアグラだけ食べる。意味ない。

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シーザーズサラダ。

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モモ。

ネパール料理でイメージするモモじゃなく、ソースのかかった蒸し餃子のようなもの。これは子どもが美味しい美味しいと食べてしまった。

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そのほか、牛肉のレッドカレーなど。

Slow-cooked Beefとメニューには書いてあったりする。

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ライチのパンナコッタ。

ソルベもライチ味。小さいボトルにもライチのソーダ。「ボトリング・トラスト」色を出しているわけか。

実は、こういう女子を喜ばせるための小細工の効いたプレゼンテーションが嫌いじゃなかったりする。

今どきの日本にない感じのバブリーさを堪能した夜、楽しかった。

<2014年9月>

(よ)

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by brd | 2014-09-25 00:55 | タイ | Comments(2)

バンコク : 外国料理についての「勘違い」をめぐって 「SRA BUA by KIIN KIIN」

バンコク : 分子ガストロノミー的タイ料理「SRA BUA by KIIN KIIN」の、つづき。

メインダイニングのテーブル案内される。

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席に座ると、ラウンジで注文した出てきたビールが出てきた。

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ディム・サム・ビアー、だって。

Mikkellerというデンマークのマイクロブルワリーがアジア料理向けに醸したクラフトビールなんだそうな。レモングラスとコリアンダーをブレンドして醸造しているとのこと。

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ラベル。たどたどしげな「虾饺」の簡体字がアヤシイ(笑)。

さて、「スラブア」はコペンハーゲンのタイ料理店「キンキン」のバンコク支店のような存在らしいが、コペンハーゲンといえば言わずと知れた「ノーマ」。来年、期間限定でオープンするノーマ・ジャパンが、なにか食通たちの間で大事件のように言われているけど、どうなんだろう。

「ノーマ」はさておき、北欧ガストロノミー+タイ料理店とくれば、折衷・混淆に食文化のリアルを探る【美味しい世界旅行】としてはチェックしないではいられない(なんて)。

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右は具の入っていないトムヤムスープ。そして、左は胡椒のたくさんかかった温かいマヨネーズソースで覆われたエビ。これを交互にいただく。

つまり、スープと具がセパレートされたトムヤムクン。

なるほどー、という感じ。

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サービスの女性がクロックでなにやらポクポクやりはじめた。

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できたのは、こういうナムチム。

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この料理のきゅうりのつけ合わせのところにかけてくれる。

メイン食材は、右がロブスターのフリット、左がグリルしたイカ。両方の下にしいてある薄緑のクリームはタイ風味のメレンゲ。

ところで、本レストランレポート前半のコメント欄に、ちょっと面白い意見があった。

コメント主曰く、このレストランは西洋式を勘違いしたタイ人がやっているレストランなんじゃないか、と。

勘違い、という言葉をめぐって、すこし考えてみた。

そのコメントには、実はその逆でタイ料理を「勘違い」したデンマーク人がやっているレストランなんですよ、と返答しておいた。

勘違い、という言葉に「」をつけたのは、もちろん彼らが本当に勘違いしているわけではなく、オリジナルのタイ料理を意図的に換骨奪胎していることを言いたいがためだけど、思うに「」がつくのと、つかないのとで、いかほどの差があるだろう。

意図的にやれば創造で、無意識にやれば勘違い。なんだろうけど、両者の違いって実は微妙。

ここまでの正直な感想としては、なにかタイ料理が分子ガストロノミーの「ネタ」になっている感じ。

西洋目線のオリエンタリズムにもとづいた料理、って言ってもいいかも。

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レッドカレーのアイスクリームに、ホワイトアスパラガス。

白いムースもアスパラ味だった気がする。

うーん、もう少し精度の高い盛りつけをしてほしい。

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セロリのひらひらの下には、

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「イエローカレー」と蟹の身。これと交互に、一緒に出た緑色の爽やかな風味のジュースを。

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脱構築パッタイ。エビ味のヌードルに「パッタイソース」。

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さっきと同じシリーズのクラフトビール。

やはりラベルのデザインがオリエンタルポップなニュアンスで、ちょっと不思議。

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骨の上に茄子かなにかのピュレとケープムー、カリカリとハム、というこれまた不思議なスナックなどをはさみ、

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メインは、ハーブとオイスターソース風味の牛肉。

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牛肉はタマネギで作ったというカリカリの下。肉はレアにローストしてからソースと合わせてある。この料理にはジャスミンライスが添えられている。

コース中、ブレッド的なものは出なかった。

さてさて、西洋人がやっているタイ料理レストランということで、同じくバンコクで営業している「ナーム」と比べると、「スラブア」は180度逆向きの方向性だ。

「ナーム」が西洋的なアレンジを排除したオーセンティックなタイ料理を標榜し、タイ料理そのものの洗練や体系化を目指しているのに対し、こちらはさっきも書いたように、タイ料理はあくまで分子ガストロノミーの「ネタ」っぽい。

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デザート一皿目。

パッションフルーツのジュースをかけると、わたあめが溶けて、下のグラスのアイスクリームとともにすべてが混ざる仕組み。

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二皿目。

花の香りをつけた白いアイスクリーム、ソルベ、メレンゲなど。

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三皿目。

バナナケーキとアイスクリーム(何味か失念)。下に敷いてあるのは凍ったココナッツクリームと生のココナッツのフレーク。

さきほどの「ネタ」の話の続き。

バンコクに「ガガン」というレストランがある。ここはインド人シェフがやっているインド料理の分子ガストロ版。

以前、本ブログでもリポートしたけれど、ユーモアがあるというか、インド料理そのものに対する批評性を感じる。さらに、驚きや笑いもあってエンターテイメントとして結構楽しませてくれる。

つまりインド料理を「ネタ」にして表現していることがシャープ。

「スラブア」は、そのあたりのピントがどこに合わせてあるのか、(よ)にはよくわからなかった。

こういう精度の高さを要求される料理を出しているわりに、スタッフのサービスがゆるいのも、そう感じさせる一因かも。

ここで大胆な仮説を。

一度利用したきりのレストランだから、あくまで仮説、というか妄想です。

先ほどのクラフトビールのラベルだが、漢字を使用する日本人として、明らかにネイティブが書いたと思えない「虾饺」の文字には、多少の気恥ずかしさを感じる。

さらに似たような文化ギャップ現象として、例えば「ドラゴンロール」とか、アメリカ式に曲解したスシのような料理に慣れるには、日本人として多少の時間がかかるものである。

これと同様の感覚で、このレストランのタイ人スタッフは、自分たちが出している不可思議なタイ料理に対して、実はほのかな気恥ずかしさ、違和感を感じているのではないか。なんとなく、納得できないというか。

だから、どことなくあいまいなムードにレストランが支配されている。

あくまで仮説ですよ。

※前述の「ガガン」では細かいタパスが連続したあとに出る、カレーやナンのメインコースに「~ Food at last!!!! ~」というタイトルがついていた(笑)。自虐というか、客観というか。

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タイ人は外国人のタイ料理に対して、どんな感情を抱くのだろう。

そのあたりのねじれを味わうために、もう一度訪問してもいい。かもしれない。

<2014年8月>

(よ)

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by brd | 2014-09-20 22:28 | タイ | Comments(6)

バンコク : 分子ガストロノミー的タイ料理「SRA BUA by KIIN KIIN」

「アジアのベストレストラン50」2014年度版21位の「SRA BUA by KIIN KIIN」に行ってきた。

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上記アワードのウェブページによれば「斬新にデコンストラクションした」「大胆な分子タイ料理」だそうだ。場所はサイアムパラゴンの裏にあるサイアムケンピンスキーホテル内。

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まずはウェイティングラウンジのような席に案内される。

ここでいきなり「Nibblings」と称してスナックが出てくる。

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右にみっつ並んだ器。

上から、こぶみかんの葉の香りをつけた蓮のチップ、醤油味のカシューナッツメレンゲ、黒い(いかすみ?)えびせんと味噌のディップ。

カップがあるのに何も注いでくれない。水分がないとつらいので、やむなくリクエストしたら甘いレモングラスのお茶を注いでくれた。

以降は「Street Food」と銘打った、日常的なタイ料理を「デコンストラクト」した一連のタパスが提供される。

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ミエンカム。

チャップルーの葉ではなく、カリカリのコロネに巻かれた「ミエンカム」が直接手渡される。

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向かって左のスプーンはヤムフアプリー。

イクラがそえてある。バナナの花、とメニューにはあるけれど、この小さなエディブルフラワーは?

右はトムカーイェン。

冷たいトムカースープ、というか、凍ったフローズントムカー。

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サイウア。

超ミニサイズのひとくちチェンマイソーセージ。

ここでまた水分が欲しくなってくる。こういうのを何も飲まずに食べるのはつらい。なのに飲みものの注文を一切訊かれないのから違和感を抱いてしまう。シャンパンでも欲しい。

飲みものメニューを持ってこさせて、オリジナルのクラフトビールみたいなのがあるようなので、それをたのむ。

タパスはまだまだ出てくる。

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ムーパロー。

タイの五香粉のきいた豚の角煮のミニチュア版。

ひとつひとつそれなりの工夫が凝らされたタパスは楽しいが、まだウェイティングラウンジにいる。ここ、何となく居心地が悪い。早くテーブルに移りたい。いつまでここで食べなくちゃいけないのか。

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カイトゥン。

タイ風茶碗蒸し。フランのまわりのソースらしきものは、ほぼ「濃いめの味噌汁」といった感じで、日本人にはカイトゥンの脱構築というよりも豆腐の味噌汁の脱構築のようにも感じられる。

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サテガイ。

鶏のサテ。これのいったいどこが鶏のサテなのか、実は忘れてしまった。

ターメリックがふられた一口サイズの白いのは凍っている。中には鶏味のものが入っていた思う。

ここまでで「Street Food」は終了。結局、ビールは出てこなかった。

やっとメインダイニングに案内される。

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テーブルに着くと、さっきたのんだビールが出てきた。

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なんか、ほっと一息。

つづく。

(よ)

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by brd | 2014-09-18 03:27 | タイ | Comments(6)

バンコク : トラートの味とイサーンの味。「SUPANNIGA EATING ROOM」

バンコクの友だちのリコメンドで、トンローのSUPANNIGA EATING ROOMに行ってきた。

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窓ガラスに、

EASTERN VS ISSAN CUISINE

って書いてある。

なんでもカンボジアに接する東部トラートとイサーンの料理を紹介するというコンセプトなんだそうだ。

オーナーのお祖母さんがトラート出身かつコンケンにお嫁にいった人で、彼女の家庭の味を再現した、というふれこみである。

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ドリンクメニューにはいろんな「変わりマティーニ」がリストされているのだが、写真手前は「イサーンマティーニ」。

レモングラスとこぶみかん、あとラープとかに入れる炒った米の粉のカオクワが入っている。

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オレンジのマーホー。

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イサーン風のソーセージ、サイクローク。

ともにプレゼンテーションがオシャレで不思議な感じ。

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ナムプリック・カイ・プー。

カニとカニの卵の入ったナムプリック。東部っぽい感じがする。

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ムー・チャームアン。

豚肉とチャームアンという葉のゲーンのようなもの。豚肉がほろほろに柔らかく煮込まれていて、たくさん入ったチャームアンの葉のぽってりした歯ごたえも楽しい。ソースは甘くてコクがある。

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ごはんは白米と赤米の2種類たのんでみた。

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スープ・ヌア・トーン。

牛肉のトマト味シチューのような料理。優しい素直な味で、あんまりスパイシーさは感じない。これもトラート料理だろうか。

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キノコのラープ。

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これまたオシャレプレゼンなヌアヤーン。

きりたんぽみたいに丸めて串に刺したカオニャオが気に入った。卵をつけて焼いてあるみたい。

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気にったので、さらにカオニャオだけ追加オーダーしてみた。

これで、かなり満腹に。

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サイドディッシュのつもり頼んだキャベツの炒めが、コリッというようなシャキっというような何とも言えない心地よい歯ごたえと、甘味とうま味のしっかり効いた味つけで絶品。

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メニューに載ってない今日のカクテル「ライチモヒート」(って店の人が言ってた気がしたが、これ、たぶんロンコン)をすすめられたのでオーダー。

フレッシュな実そのものも添えてあり、デザート気分で。

と言いつつ、デザートもしっかり頼む。

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ここを教えてくれたバンコク在住の友だちに「またもち米食べるの~?」言われながらオーダーした、カオニャオマムワン。

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タイミルクティーのパンナコッタ。

チャーイエンを固めただけ、といえばそうなのだが、マネしたくなる魅力的なデザート

ホテルやレストランを何軒もやっている敏腕タイ人経営者だけあって、内装もしゃれていて気の利いた感じ。ゆえに日本人にもかなりの人気らしいが、それはともかく、料理そのものがかなり美味しくて満足だった。

あと外国人やアッパー層を意識した店づくりにおいて、バブリーなゴージャス感を煽るんじゃなく、こじんまりしたローカル色を出しながら(東部っていうのが珍しい)質の高さをアピールする感覚は日本もタイも共通するセンスがあると感じた。

食器が家庭風、もしくはレトロっていうのは、もうトレンドっぽい(ふり返ると、マーホーやサイクローク、ヌアヤーンの皿だけモダン風で、あとは家庭風だった)。

遅目の時間からはファランの客が増えてくる。彼らはみんなワインをオーダーしていた。どうやらタイ料理とワインのマリアージュも、ここのウリらしい。

<2014年8月>

(よ)

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by brd | 2014-09-10 09:16 | タイ | Comments(7)

バンコク : 王様の料理番のカイフープー 「クルアアプソーン」

宿泊したゲストハウス「ジ・アサダン」のオススメということで、やってきたのが、ここ「クルアアプソーン」

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かつて王室の料理番だったシェフの店、というふれこみのわりに、しつらえはカジュアルでフツー。

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評判の店で、海外のガイドブックにもけっこう掲載されているみたい。外国人の客もチラホラ。

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ほかの席もみんな頼んでいた玉子焼き。丸い形がスフレのよう。

料理名はカイフープーไข่ฟูปู

普通のオムレツはカイチアオไข่เจียว(卵揚げ)だけど、「フーฟู」ってなんだろう?(「プー」は蟹)。調べたら「ฟู」って「膨張する」って意味だから、やっぱりスフレ的な? 狸田所長、御教唆を。

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プー入り。のはずが、言うほど入ってない(笑)。

ベトナムとかではよく使うハスの茎のゲーンとか、名物料理がいくつか品切れだった。

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花野菜カジョンのつぼみとひき肉の炒めもの。

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魚のつみれルークチンのグリーンカレー。

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キノコのラープ。

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ごはんはハート型。

やはり王室イメージということなのか、全体にかなりわかりやすく上品な、つまりマイルドな味つけになっていて、グリーンカレーの具が肉ではなくでルークチンだったり、ラープが肉ではなくキノコだったりと、ちょっとヘルシー感覚もある。

基本、フツーのタイ料理なんだけれど、上記のような主張も感じられてけっこう面白かった。

【2012年9月】

(よ)

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by brd | 2013-06-07 09:13 | タイ | Comments(8)

バンコク : 王宮ちかくのレトロなB&B「ジ・アサダンThe Asadang」

バンコクの宿「ジ・アサダンThe Asadang」の朝ごはんは古風な弁当箱、ピントーで出てくる。

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よくあるのはスチール製だけど、これはホーローで雰囲気が出ている。

なかは、こんな感じ。

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カオパット。そして、ムーサテとカオニャオ。

米がダブってる(笑)。

でも、まあまあ美味しいから、許そう。

また、ある日の朝ごはん。

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やっぱり、炭水化物がダブってる気がする。

でも、プレゼンがかわいいので、許そう。

さらに、ある日の朝ごはん。

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ビーフン炒めのようなのはいいとして、カノムクロック(たこ焼きのようなの)と、カノムサイサイ(ちまきのようなの)がカノム同士でダブってる感じがする(笑)。米粉とココナッツ。

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カノムサイサイ。

ま、結局は許してしまう。

さらにさらに、ある日は早朝から移動のため朝ごはんが食べられないので、お弁当を作ってもらった。

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そしたら、サンドイッチがひもで結んであった(笑)。

いろいろディテールに遊びがあって、楽しい。

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アサダンは王宮近くのアサダン通りにある宿で、B&Bをなのっている。

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ゲストハウスでもホテルでもなくB&Bというところがポイントで、センスを感じる懐古的なしつらえは非常に凝っているけれど、造り自体は簡素でチープ、庶民的。日本で言ったら昭和テイスト?

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玄関に出してあるチョークで手書きの黒板が片付けられてしまうと、外に屋号やB&Bであることを示すサインボードはいっこもない。だから、タクシーなんかで帰って来たり、友だちに来てもらったりするとき非常に不便だったりする。

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しかしそもそも、そんなことを不便がるような旅行者は最初からここに泊まってはいけない。

バンコクっ子に言わせれば、ここはめちゃくちゃ交通の便が悪い場所なのだ。BTSの駅からも、地下鉄の駅からもアクセスは最悪。渋滞なんかした日にゃスクンビットあたりからタクシーをひろって帰ろうと思っても、かなりの高確率で乗車拒否される。

なんでまた(よ)さん、そんな場所に宿をとったわけ?なんて非難される。

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いいじゃないですか。のんびりできれば。

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都心に出たければ、電車より、近所の船着場から船のほうがはやいかも。

そうそう。肝心の部屋は、こんな感じ。

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天蓋の柱が少し傾いてはいるが、なかなか快適でおちつく。これは2階の部屋。

もっと面白いのは3階、というか屋根裏部屋のような部屋で、2階から足場のえらく悪い螺旋階段で上がっていく造りになっている。

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ベッドはなく、マットがおいてあるだけ。

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しつらえはなんとなくステキに見えるが、滞在感は安価なゲストハウスのそれに近い。

まわりがけっこう騒がしく、

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耳栓が常備してあったりするのもご愛嬌。

この部屋が面白いのは、ベッドルームに似合わない広めのバルコニーがあって、こんな風景が楽しめること。

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近所のお寺の仏塔が見える。

バスルームへは、いったんこのバルコニーに出てからしか行けない造りになっている。

見下ろせば、

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運河の支流ぞいに広がる庶民の暮らしが。

この日は、早朝からLOSOを大音量でかけてるヤツがいて非常に騒々しかったりしたが、やっぱりそれもご愛嬌。

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風が爽やかだったので、冷蔵庫からボトルの水を出してバルコニーで飲む。

やっぱり古風な、ガラス瓶のコレだった。

<2012年9月>

(よ)

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by brd | 2013-04-14 03:51 | タイ | Comments(8)

「ナーム」のシェフ、デイヴィッド・トンプソンの『タイ・ストリートフード Thai Street Food』

「ナーム」のシェフ、デイヴィッド・トンプソンDavid Thompsonさんの著書『Thai Street Food』

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力強いタイポグラフィが目をひくブックデザイン。

本ブログ2011年の記事、【バンコク : タイ人以上にタイ的なミシュランシェフのタイ料理 「ナーム nahm」】のアクセス数が、このところ上がっていたのだけれど、おそらく「ナーム」がアジアのベストレストラン50で、東京の「ナリサワ」「龍吟」についで3位につけたというニュースが影響しているんだと思う。

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カノムチン。

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2012年9月にナームを訪問したときの、カノムチンランチ。

『Thai Street Food』は、このランチのあと、メトロポリタンバンコクのスーヴェニアショップで購入した。

このときのランチ、そのほかの写真もアップしておきます。

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Siamjito.

サイアミート。

モヒートのサイアム版。タイウイスキー、ブラウンシュガー、レモングラス、ジンジャー、ライム。

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カーオトートネームソット。

バイチャップルーの葉に包んで。

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黒豚のタオチオ炒め。

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カノムブアン。

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エントランスの屋号プレートの一部が、白い木工用パテのようなものでぞんざいに補修されていたのを見て、え?大丈夫か?と入店時にすこし心配になったけれど、料理、内装や什器、サービスなどは前回同様キープされていて、とくに問題もなく安心した。

高級ホテル通のブロガーが、「メトロポリタンバンコク自体、オープン当初の士気を欠いている」というようなコメントを書いていたのも気にかかったが、ま、たぶん大丈夫でしょう。

ナームは、同ランキングの他店に多く見られるような、各国料理のフュージョンや、分子ガストロノミー的クリエイション系の展開とは一線を画し、あくまで伝統的なタイ料理の美味しさの本質をレストランレベルで追求しており、それは普通なようでいて、実はかなり独自な方向性だと思う。

前回の記事にも書いているけれど、宮廷料理や高級料理というより、ストリートフードがそのメインとなるタイ料理において、こうした洗練の試みを行うのは、とても意味があることだし、面白い。



ABCオーストラリアによる著書と同名の番組トレーラー。

<※レストラン訪問の写真は2012年9月>

(よ)

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by brd | 2013-03-17 19:27 | タイ | Comments(6)

バンコク : イサーンレストラン「モン」のディープな夜

An Isan-born friend took us to "Mon Restaurant," an Isan food restaurant crowded with local people in Bangkok. The friend ordered so many dishes for 9 people to welcome us, but every dish was good and authentic. What really surprised us was two strong men suddenly started a fistfight for the love of one lady just like in a movie.. [September, 2012]


イサーン出身の友だちが、ドゥシット地区のイサーンレストラン「モン」に連れて行ってくれた。

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広々した1階のオープンエア席で、

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まったく問題なかったのだけれど、

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せっかくというわけで、クーラーがギンギンに効いてて爆音のカラオケがガンガンに轟く、2階のVIP席に。

隣の人の耳のそばで怒鳴って、やっとこさ聞こえるレベル。

まったくおしゃべりができない・・・。

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まずは、ソムタム・プー。

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ここのスペシャリテらしい、骨付き鶏の煮込み。

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牛テールのスープなんかも美味しい。

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レバーや、そのほか内蔵類の焼いたのや、

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ラープなんかの和え物も充実。

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なぜかピータンのヤム。

ピータンはほかの具に隠れてあまり見えないけれど。ニヤニヤしながら、これ食べて夜もがんばれ的なことを言われる。ピータンは精力がつく食材、というあつかいなのだろうか?

残念だったのは、蟻の卵の料理が品切れだったこと。

というか、

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歓待の勢いあまって、

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いつの間にか、すごい皿数が並んでテープルにおさまらなくなる。

酔っ払ってきたし、残念ながら、全料理の紹介を断念します。

・・・と、いきなり店内に大異変が!!!

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客同士の殴り合い、取っ組み合いの大喧嘩が始まった!

うっわー!!!

屈強そうな大男がふたり、本気で取っ組み合いになって、ゴロゴロと転がりながら近づいてくる!

※友だちによれば、ふたりともアーミー出身だとか。

これはヤバイ!

危ない!

巻き込まれたら大変だ!

フロア全員、酒も料理もそっちのけで、急いで席から離れ、部屋の隅に避難。

※若干名、酒だけは手放さず、グラス片手に避難しつつ見物を決め込む。

こんなわかりやす過ぎるケンカのシーンを、漫画かドラマか映画以外で、かつて目撃したことがあったろうか。

だって、気性の荒そうなイサーン男(たぶん)がふたり、ゴロゴロ転がってくるんですよ!

ことの発端は、ケンカの片方の男が室内でカラオケ爆音に負けない怒声でどなりちらしていたこと。

その怒声は、同フロアで食事していた、あるカップルの男性の方に向けられていた。つまり、相手の女性をめぐっての三角関係痴話ゲンカだったのである。

止めに入った渦中の女性は、ケンカに巻き込まれ足から流血。

フロアに真紅の血痕が・・・。

奪いあっている女性が流血しているのにもかかわらず、力が互角のふたりの男性はお互い引くことができず、ケンカは膠着状態に。

友だちが解説したくれたところによると、ケンカ収束は、流血女性の一言だった。

その一言とは・・・、

「もうケンカはやめて!・・・ふたりとも好きだから」

・・・。

河合奈保子かい(※もしくは竹内まりや)。

ところで、この女性。ここまで読んでいただいた皆さんは、かなり若くて美女なルックスを想像されているかと思うが・・・実はそうでもなく、むしろ意外なほどの熟女で、もしかしたら、ふたりの男より年上なのではなかろうか。そのあたり、なんとも味わい深い人生の機微というものを見せてくれた気がする。

ただし、この夜は見逃しがちな事実が、もうひとつあった。

ほんとうに災難だった女性は、流血した彼女ではない。

かわいそうな女性が、もうひとり別に存在していたのである。

はじめにケンカをふっかけた怒声の男は、ひとりで店に来ていたわけではなかった。

別の女性を伴っていたのだ。

怒声→大ゲンカ→ふたりとも好き。この間、その女性は、単に放置されたまま。しらけきった表情で席に座ったまま。

いちばん災難だったのは、彼女だったのかもしれない。

そんなディープなイサーンの夜だった。

<2012年9月>

(よ)

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by brd | 2012-11-04 23:42 | タイ | Comments(4)


旅の食卓と食卓の旅。ferment booksより『味の形 迫川尚子インタビュー』発売中。姉妹ブログ【ワダ翻訳工房】もどーぞ。ツイッターは @oishiisekai @fermentbooks


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