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『世界のシティガイド CITI×60 香港』掲載の「談風:vs:再說 Syut」が気になる。

(ゆ)です。

翻訳を担当させていただいている『世界のシティガイド CITI×60』シリーズの香港編、ロサンゼルス編、アムステルダム編が絶賛発売中です!

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三冊ともオススメですが、香港編の日本語版製作スタッフには【美味しい世界旅行!】の香港特派員である(J)が加わっておりまして、特に思い入れがあります。

本シリーズの英語版は、グラフィックデザインなどに強い香港のViction:aryという出版社が制作。地元香港なので、レアな情報満載です!

【美味しい世界旅行!】的に、とても気になるスポットを、『世界のシティガイド CITI×60 香港』から一カ所紹介しておきましょう。

「談風:vs:再說 Syut」

今はもう使われていない啓徳空港を望む九龍のはずれで営業しているというカフェ「談風:vs:再說 Syut」の料理が、かなりモダン。

「説」の広東語発音である英語名Syutは、「話す」という意味。

語る料理店? 店名もちょっと意味深。

上のFBから写真を引用してみました。

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鴨脾–––––––撒丁米+紅蘋果+紫萵苣
duck leg –––––––Fregola Sarda+Apple+Radicchio

と、題された一品。

さらに、

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意大利飯 –––– 青豆+綠茶
Risotto –––– Green Pea+Green Tea

えんどう豆と緑茶のリゾット? 見た目からしてすでに、当たり前のリゾットではなさそうです。

ネットでは日本語の情報があまり見つからないのですが、ここに少し紹介が載っていました。

このお店、料理がモダンで個性的だというだけでなく、アンダーグラウンドな映画上映会やディスカッションのイベントも開かれたりするそうで、これまた興味津々。

で、さらに惹かれるのは、お店のスタッフの本業(?)が「tfvsjs」というバンドだということ。


tfvsjs - days of daze

いわゆるポストロックと呼ばれるような、ヴォーカルのないインストルメンタルロックなのですが、結構これが良い。好きな感じです。

ツインドラムなんですよね。

あのバンドや、このバンドに似てる、という声もありますが・・・。

こういうサウンドを奏でる人たちが、上のような料理をこしらえる店を、香港のちょっとはずれで営んでいるっていうのがなんとも興味をそそられます。

まだ訪問できていないので、次回の香港では、ぜひ!と思っています。

(ゆ)

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by brd | 2015-09-07 01:07 | 本や映画 | Comments(2)

フランス料理の方法で描かれた富山の農と自然 L'evo その2

前回のつづき。

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~地卵/赤ピーマン/白カビソーセージ~

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イタリアのウンブリア州。アッシジ・ロッソ2011。

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~新湊の穴子/焼き茄子~

天然酵母の衣をまとった穴子に刺さっているのは、くろもじの枝。

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アルザスのゲヴルツトラミネール。

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~ガスパチョ/モツァレラ/加賀太きゅうり~

トマトの透明な抽出液でこしらえた白くて、そして緑のガスパッチョ。

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~生地のオコゼ/まくわ瓜/エピス~

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ニュージーランド、大沢ワインズのフライングシープ。ソービニヨンブラン。

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~漆黒/山田村のエゴマ~

この料理だけ「漆黒」と抽象的な名が冠されているのが、なぜかとても気にかかる。

独特なテクスチャーで鈍く光る器の黒と、鱈の表面に塗られたイカ墨の黒が対をなし、間のエゴマの緑が鮮やかだ。

濃厚な植物の生命力を感じるエゴマと一体化したスモーキーな香りのする力強いブイヨンは、やはりどこか低くギラリと輝くような感触があって、料理全体のイメージと響きあっている。

フライングシープのソービニヨンブランは、きらっとフルーティーな溌剌さなのだが、どこか海苔のような香りがし、底の深い漆黒の奥行きの前景に明かりを添えるような演出をさらに際立たせていた気がする。

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ギガル。シャトーヌフ・デュ・パプ・ルージュ2007。

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~バスク産の乳呑み子豚~

ジロール茸が添えてあり、ギガルのワインとあわせれば、富山の漆黒から突然フランスに飛ばされる。

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~マンゴー/ココナッツ/貴醸酒~

ピニャコラーダのような味わい。

満寿泉の貴醸酒は富山に行くといつも土産に買う一品。今回手に入れたのは樽で寝かせた貴醸酒で、日本酒のソーテルヌのような酒だった。

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~桑の葉/甘酒/ショコラ~

木製のプレートに対して、デザートが保護色の昆虫のように見え、いろんなイマジネーションがわいてくるが、連れにはそれを言わずに口に運べば、甘酒やショコラや小豆の重なり合った甘みが、まさにこの木製のプレートような柔らかいテクスチャーのベージュ色をしているのだった。

L'evoの料理はプレゼンテーションも大変美しいが、その味覚の描く風景もまた美しい。

富山の山を歩き、野を散策し、川を下り、海に出る。

そしていったんフランスに飛んで、また帰ってきた。岩瀬あたりに(笑)。

いろんな意味で映像的であり、富山という土地を俯瞰で味わっているような気分にさせてくれる。

そういったあれこれの愉しみが、堅実でロジカルなフランス料理の技術で支えられているように思え、こういうレストランが富山に出来たことに、あらためてワクワクする。

「富がえりのレシピ」で地元の生産者や飲食関係者の方たちと交流し、富山のあれこれに思いをはせた旅のストーリーを締めくくる、これ以上の夕食はなかった。

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未明に目が覚め、神通川を見渡すと「漆黒」、だった。

(よ)
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by brd | 2015-09-03 00:21 | 富山 | Comments(2)

フランス料理の方法で描かれた富山の農と自然 L'evo 前編

食イベント「富がえりのレシピ」参加もかねた、富山への旅。

奥田政行シェフの富山食材ディナー、翌日の料理教室を終えたその足でリバーリトリート雅樂倶にチェックイン。

夜は富山の「前衛的地方料理」を謳うL'evoに訪問した。

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上は個人的にディナーのハイライトと感じた「漆黒」という料理。

谷口英司シェフのテレビ出演などで話題であり、すでにネット上にも多くの情報が存在すると思うので、以下、食べたもの飲んだものを時系列に紹介し、雑感を記録しておくにとどめよう。

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店名ロゴもかっこいい。円形のシンボルは、地球、大地、海をイメージさせる。

飲みもののメニューで目を引いたのが、富山のにごり酒。夏を意識してリストされているようだった。

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どれを頼もうか迷っていると、メニューに載っている三種類を試させてもらえることに。

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中に突起のあるうすはりのグラスがずらりと並んだ。

このあと~prologue~と題された、アミューズと呼ぶにはとても手の込んだ小さな料理がいくつか並ぶ。

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海藻の練りこまれたパリパリ。

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チーズ、トリュフ、ビーツのシュー。

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八尾の最中の中身は鯖のリエット。向こうはにんじんと地鶏。

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庄川の鮎。

自然や大地を感じさせる演出の器とプレゼンで、俄然と料理に興味が向いていく。

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米粉のパンに、

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海藻が練りこまれたバター。

食事中、この海藻のバターを塗りつけた米粉のパンをつまむことで、通奏低音のように味覚の片隅に海と米を感じ続けることになる。

米粉のパンとにごり酒は合う気がしたけれど、~prologue~を味わった感じから、やっぱり無骨かなあと思い咄嗟に方向転換。おまかせのワインペアリングを注文する。

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ラングドックのピクプール・ド・ピネ。

やっぱりこっちだ。

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~岩魚/薔薇/発酵エキス~

「~」で囲まれた記載は、メニューに書かれた料理名。

生の岩魚が薔薇色にかこまれる美しさに撮影するのを忘れてスプーンで触ったしまった後、あわてて思い直し記録した。

液体は発酵させた赤キャベツ由来と説明されたような気がする。

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~甘エビ/山桃/菊花~

白いパウダーは冷凍粉砕された西洋山葵。

「前衛的地方料理」というキャッチコピーから分子ガストロ的な料理を想像していたけれど、そういうテクニックはところどころ使われている程度で、全体にあまり遊びっぽさはなかった。

もっと何て言うか、フランス料理の構造の中で富山のテロワールを表現しようという律儀さを感じた。

つづく

(よ)

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by brd | 2015-09-01 08:42 | 富山 | Comments(2)


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