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富山 : 「身投げ」に思いを馳せつつ滑川でほたるいか料理を食べる

書くと言いいながら、結局前回は書かなかった、富山のほたるいかの話を書きます。

春の富山といえば、ほたるいか。

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滑川市にほたるいかを食べにやってきた。

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海老源・海遊亭で昼間から一杯やりながら、ほたるいか料理。

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ほたるいかの刺身。

ほたるいかの発光イメージを強調しているのか、なにかキラキラ光るシートの上にのってきた(笑)。

丁寧にわたをのぞいて、胴とげそ部分がべつべつに盛られている(※)。

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クローズアップを撮るのを忘れてしまったけれど、盆の真ん中あたりにあるのは、海老源オリジナルほたるいか塩辛「うみあかり」。

ところで、いつか見たい、体験したい、と思うのが「ほたるいかの身投げ」だ。

3月から6月にかけての新月の満潮の未明、産卵を終えたほたるいかが身投げでもするように浜に打ち上げられる。どうしてほたるいかたちは自ら「身投げ」するのか。それも不思議だが、累々のほたるいかが暗闇で青白く光る様は、なにか幻想的ですらある。

って、見てきたわけじゃなくて、YouTubeの映像の感想なんですがね。



ぜひ、この目で見てみたい。

しかしこの身投げは、かなりの自然条件が重ならないと起こらないらしい。新月、満潮、深夜から未明の時間帯、さらに凪で、晴れ、温かい南風、などなど…。

滞在日数に限りある観光客がほたるいかの身投げに出会えたとしたら、それはかなりの幸運かも。

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茹でたての釜揚げほたるいか。

これはさすがに美味しい。東京あたりのスーパーでボイルしてパックに入って売っているのとはまったくの別物。弾力を感じるプリンプリンの食感で、ワタの旨味滋味もじんわりくる。

ところで、また身投げの話。

今回の旅行で富山の人たちに「ほたるいかの身投げを見たことがあるか。身投げしたほたるいかを獲ってきて食べたことがあるか」と聞いてみた。

ある人は「見たことはないけれど、友人がバケツ一杯に獲ってきたのを分けてもらったことがある」と言っていた。また別の人は何度か身投げしたほたるいかを獲りに行った経験があり「砂浜に上がったのは砂をかんでいて食べるとあたるから、岩場を狙った方がいい」など実践的な情報も授けてくれた。

日本料理店(海老源ではなく別のお店)の従業員の人は、そんなにほたるいかを見たいならほたるいか漁の見学ツアーがありますよ、と教えてくれた。

ほたるいか海上観光

なるほど、こういうのがあるんだ。

「富山湾からの贈り物 神秘な光りの深海ファンタジー。まだ明けきらぬ日本海が一瞬にして幻想の世界にかわります。夜明け前に繰り広げられる海での光のページェントをお楽しみください」

映像も幻想的だが、肉眼で見たら一段と美しいに違いない。

次回は、ぜひ参加したい。

さて、料理に戻る。

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お鍋にもほたるいか。

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ほたるいかのてんぷら。

そうそう、今回は時間がなくて見物できなかったけれど、上のほたるいか漁見学を主催している「ほたるいかミュージアム」もちょっと気になる。

ほたるいかのレストランもあるし、ほたるいか祭りなどのイベントも開催、ほたるいか発光ショーも見られるし、「ほたるいか音頭」の歌詞も募集中だ(笑)。

コースの料理は、ほかに「べっこう」や、焼きもの、ごはん、吸いものなどでひと通り。

ほたるいかばかりってのも何なので、他の刺身も頼んでみた。

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うまずらはぎ(肝つき)と、ばい貝。

むかし父がよくかわはぎ釣りをしていたけど、うまづらは外道で釣れても捨てていた。こうやって食べれば美味いのに、今から考えたらもったいないことだった。

食事が終わって、ちょっとだけ近所をめぐる。

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滑川の売店で土産に買った「ほたるいか活漬け」が美味かった。

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いろいろと混ぜ物がしてあるような類似商品とは違って、とてもナチュラルな感じがする。

ほかにも、ほたるいかの昆布じめなど、もろもろのほたるいか土産を買いこんだ。

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都内に戻ったら、駅構内に滑川の観光ポスターが張られていたのが目にとまった。ほたるいかと海洋深層水の街。青白い光は、滑川観光の目玉なのだ。

(※)ほたるいかの刺身について

ところで、ほたるいかの刺身をどう食べるかという問題がある。

海老源ではほたるいかの刺身を胴とゲソ部分に分けてわたを取り除いて提供していた。これは当然のことで、わたには寄生虫の危険性があるのだそうだ。

しかし、富山の親戚の集まりで出たほたるいかの刺身は、丸のままだった。たしか、大和の地下の魚屋で仕入れたのだったと思うが、買ってきた刺身の出し方で、親戚に「ワタをどうするか」と聞かれて「そのまま食べてみたいです」と答えたけれど、下記のあたりの説明を読む限り、けっこうやばかったのかもしれない。

【愛知県衛生研究所】旋尾線虫-ホタルイカから寄生虫-

食後は何ともなかった。

というより、わた入りのまま食べた刺身は非常に美味かった。やっぱりいか類はわたと一緒に食べるのがいい(真似しないでください)。

実際、富山の人の感覚としては、どうなんだろう。

確かに、その宴会の席では、あんまり箸がのびてなかった気もする。

でも、こういう感覚は衛生概念が厳しくなった最近のことで、昔は気にせず食べていたのかもと想像してみたりする。気にする人は気にするが、気にしない人は気にしない、とかなのだろうか。

一度、冷凍して、解凍してから食べれば大丈夫という話もある。

以下のブログの筆者の人も似たような感覚で、このあたりのことには地元富山の「標準」があるのではないかと想像する、と書いてらっしゃる。

【natural salt cafe】生ホタルイカのワタ

そして、寄生虫の危険をわかっていても、なぜかわた入りのまま食べたいと密かに願ってしまうあたりも、一緒だ。なんだか共感する(くれぐれも真似しないでください)。

(よ)

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by brd | 2014-05-01 01:52 | 富山 | Comments(8)


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