デンマーク・コペンハーゲン「レレ Relæ」のキッチン席。後編

前回の記事【デンマーク・コペンハーゲン「レレ Relæ」のキッチン席。】のつづきです。

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レレの所在地はコペンハーゲン、ノアブロ地区のJagersborggadeというストリート。

ここにはパン屋のMeyers Bageri、お粥専門店のGROD、コーヒーロースターのCoffee Collectiveなど評判の店が多く、別の通りだが近所にはクラフトビールのMikkeller & Friendsもあって、我々のような食べもの好きには興味の尽きない場所。

ランチの続き。

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Tinajas de la mata.

スペインの意識的な自然派の作り手のよう。ぶどう品種はモスカテル(あとで調べたらMersegueraという品種も)。スキンコンタクトで生まれるタンニンが、このあと出てくる料理のかぼちゃの甘み、シーバックソーンの酸味と合う、と説明される。

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その、かぼちゃとシーバックソーンの一皿。

カボチャは「ホッカイドーパンプキン」との説明。北海道産、ではなく品種の赤皮栗カボチャのことだろうか。ものすごくホクホク、トロトロした食感。

カボチャがほっくり甘くて、シーバックソーンがきんと酸っぱくて、バターのソースとフレッシュヘーゼルナッツがリッチで香ばしい。

最初に酸味のアタック、あとから焦がしたバターのリッチさ、かぼちゃの甘さが追いかけてくる。

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Le Coste Rosso.

イタリア中部ラツィオ州のビオディナミ。

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ワインペアリングコースを注文すると、料理と一緒に自動的にワインが出てきてしまうので、飲むのが遅いと、こうやってズラズラテーブルにグラスが並んでしまうのだ。

メインの肉へ。

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鴨、「オニオンヌードル」、エルダーベリー。

赤々としてなまめかしい鴨は狩猟したジビエで、丁寧に処理はしているけれど、弾丸の破片が入ってる場合があるので優しく噛んでください、とのこと。

オニオンヌードルは、玉ねぎを不思議な処理法でヌードル状にしてある。上にかかっている黒い粉は「グリルオニオンパウダー」だそう。

場所柄か季節か、やはりベリーが多用される印象を受ける。料理における酸味の役割が大きい。

デザートの前に、チーズを勧められた。

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ん?

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外側はノルウェーのブラウンチーズ、中はデンマークのウォッシュチーズを使ったというコロッケのような料理だった。これはなかなか驚きがあって面白かった。外側カリッ、中トロッの食感。

赤ワインより、テーブルに残っていた最初に出たサイダーと合う。リンゴ味とマッチする気がした。

デザートへ。

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デザートワインもイタリア産。

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ローストしたコーンのアイスクリームに、オレガノ、ポップコーンのパウダー。

たしかに、白い粉は紛れもなくポップコーンだった。

コーンとポップコーン。同素材ながら、不思議に美味しい組み合わせ。

冷たいコーンスープにバニラアイスをトッピングするレシピを自宅で試したことがあったけれど、なかなかだった。あれにポップコーンを散らしたらどうだろう。いや、あんまりうまくいかなそうだ、とか考えながらいただく。

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コーヒーに小菓子。

ちょっとハードな感じのするおしゃれ感を演出しているレレだが、料理はとても優しく、やわらかく、ふんわりとした印象の味わいが多かった。飲みものも、とにかくオーガニック、というセレクト。ワインはともかく、日本に入ってなさそうなローカルなビールとサイダーが飲めてよかった。

デンマークは、あまりに物価が高くてレストランに行くのもいちいち勇気がいるのだが、レレのランチのショートコースは、まあまあリーズナブル。

書店で見かけたRelæの本がかっこよくて欲しくなったが、やっぱりかなり高かった。

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帰国して、アマゾンJPで注文した方が安かった。
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by brd | 2016-03-05 02:28 | デンマーク | Comments(2)
Commented by Lunta at 2016-03-05 09:37 x
アジアの乾燥地帯に行けばいたるところに生えているシーバックソーンがこんなにおしゃれな料理になるなんて!
ベリーの使い方がやっぱり北欧っぽいですよね。
ちゃんとお国柄が出ているところもいいですね。
Commented by brd at 2016-03-07 23:42
Luntaさん
シーバックソーンはパキスタンやインドでも採れるんですね!
ちょうど9月だったのですが、コペンハーゲンからヘルシンキに移動したら、リンゴンベリー(こけもも)が市場にあふれていました。
北欧は、レレをはじめ地元の食材を使うことに意識的なレストランが増えている感じで、飲みものもワイン以外は地元にこだわってました。
ノンアルコールのジュースペアリングを用意しているレストランもあって(レレにもありました)、例えばベリーのジュースにハーブの香りをつけてあるとか、面白そうな飲みものが多かったです。
ガストロノミーレストランとしての最低限の必須アイテムとして、ワインが必要なのは理解できますが、いっそのこと地元産じゃないワインを止めにするガストロレストランが出てきたら過激で面白いのにな、って思いました。コペンハーゲンなら、出てきそうな気もします。


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