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「東京アートブックフェア2014」で注目した食やアジアに関することなど

先週、開催された「東京アートブックフェア2014」で注目したことなど。

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会場は京都造形芸術大学・東北芸術工科大学外苑キャンパス。エントランス近くで演奏していた韓国人の若者3人組の歌声がとても良かった。

トークのブースでは韓国のインデペンデント出版について、現地の社会的な環境もふくめて関係者が話していたのが気になったが、別の場所ではフード関係のブースが集まっていて、自然そっちに引き寄せられてしまうのだった。

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ミュージシャン&タイ料理家のMOMOKOさんのブース。

残念ながらフードは売り切れだった! カオムーデーン食べたかった。

シンハーは売っていたので、さっそく一杯。

かつてMOMOKOさんが参加してたFUTONというバンドの大ファンだった。

FUTONはタイ人+イギリス人+日本人の混成バンドで、音は80年代のニューウェーブっぽいテイストもあってポップでかっこよかった。何年か前に横浜で見た、野宮真貴さんがゲストで参加したステージはいまだに記憶に残ってる。

近々MOMOKOさんの料理教室に参加する予定なので、またリポートするかも。

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川崎のブリトー屋さん「カクタスブリトー」のブースで売ってたポートランドのzineの出版社「マイクロコズムパブリッシング」の出している本にも注目。

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その中の一冊、Sandor Ellix Katzさん著「WILD FERMENTATION」

醗酵食品レシピ&ガイド本なんだけど、さすがポートランド、装丁もヒップで内容的にも一味違う主張アリ。

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表紙をめくると、もやしもんmeetsポートランド、というべきか(笑)。

味噌、ザワークラウト、サワードウのパン、ヨーグルト、キムチ、テンペなど発酵食品のレシピやあれこれの話題が盛り込まれている。

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「MISO」の項では、広島と長崎の原爆症に味噌がよかった、なんて話まで出てくる。

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アジテーション、なんてページまである。

英語の[FERMENT]という単語には「醗酵」のほかに「社会的な変革を煽る」みたいな含みがあるみたいで、それをフードアクティヴィズムの文脈と結びつけているわけ。

ボクたちは社会を醸すもやしもん、みたいな感じだろうか。

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We’re good for your guts!

いい本だな~と思った。翻訳して出したいくらい。

アメリカのZINEを和訳して、日本のZINEの文脈のなかで紹介するのは面白いアイデアかも。

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フード系以外だと、楽しみにしていたのはイラストレーター/漫画家で「ほぼ日マンガ大賞」も受賞している秋元机さんの新作zine。アジアな紙ものフェティッシュのツボをくすぐる。

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コラージュ作品を印刷したzineに、さらにアジアンな紙モノとか毛糸、ボタンの入った袋、などが貼り込んである。

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上海旅行で入手した紙モノが、このzineに反映されているらしい。

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蚤の市や豫園のちかくの雑貨市場とか、イイ具合な紙モノの穴場らしい。

秋元さんは以前からファンで、なにかもしアジアンなイイ具合な紙モノを発掘する機会があったら、作品のための素材として提供したいなあ、なんて思ったりしている。

さらに、出版や展覧会の企画を行う「HeHe」のブースで手に入れた『長野陽一の美味しいポートレート』は、著者である写真家の長野さんが『ku:nel』などの雑誌の仕事で撮影した食べ物の写真を、写真だけで独立させた写真集。

レシピや取材など撮られた目的や実用性を離れた料理の写真は、ポートレートに似ている、と著者。

食べ物の写真は面白い、とずっと思っていたから頷くことしきり。

何度もページをめくってしまう。

食の写真は、まず食欲という欲望と関係し、他者とのコミュニケーションの記憶と取り結び、土地や文化をにじませ、もちろん味覚を喚起する。なのに、なぜだか芸術の対象として避けられがちで、写真としてのありかたを真剣に考えられたことがあまりない気配がする。

そこが面白い。

最近は、一般人が食べ物の写真を撮影してSNSにアップしたりする行為が普通になって、食べ物の写真、料理の写真があふれてる。

それを、「フードポルノ」とか言って非難する声もある。

たしかに、飲食店で料理の写真を撮影することに対して、かすかな抵抗感というものがある。料理の写真を撮影することに対する禁忌があるとすれば、料理写真の面白さの一部がそこに潜んでいるような気がしてならない。そのことから、食文化論と写真論をクロスさせた何かが語り起こせそうだ。

ブースには長野さんご本人が来ていたそうだが、残念ながらタイミングを逃した。うーん。

などなど。

ほかにもいろいろあったのだが、ひとまず、次回は出典者として参加したいなー。

(よ)

<2014年9月21日>

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by brd | 2014-09-29 00:32 | 本や映画 | Comments(2)
Commented by tanukidaponta at 2014-10-17 22:15
いい具合な紙モノというと、バスなどの乗車券なんていかがポン?
狸田、バンコクのバスの乗車券を使って、小箱をデコレーションして使ってたことがあるポン(笑)
この最後のバスのチケットで思い出したポン
Commented by (よ) at 2014-10-18 16:50 x
狸田さん

> いい具合な紙モノというと、バスなどの乗車券なんていかがポン?

いいですね~!
余っていたらぜひ提供してください。

最近、タイやベトナムとか行っても普通にはなかなか版ズレした
印刷物とか見なくなったんで若干さみしい思いをしますよね^^

ミャンマーとか、まだまだそういう系のモノ、見つかるんじゃないですか?

(よ)は、昔買い集めてたんですけど、
タイの5バーツ(だった?)ホラーマンガ(マンガがもう死ぬほどヘタクソ)
なんか結構イイんじゃないかと思ったりしています。


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