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台中 : 観光名所化している「宮原眼科」のカフェ「醉月樓沙龍」でアフタヌーンティー

台北・永康街「長順名茶」のスタッフZさんが強烈にオススメする台中の「宮原眼科」。

その二階にある「醉月樓沙龍餐廳」でアフタヌーンティーしてきた。

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豪勢なお茶請け盛り合わせ。

手前から時計回りにイカ団子、チーズ入り麻芛棒、レンコンしそ海老はさみ揚げ、焼きアスパラガス、甘く煮た龍眼と蓮の実、大根餅、そして真ん中がすごくクリスピーな鶏唐揚げ。

どれも味がよく、メニューには素材の素性を説明するような記述もあり(中文なので詳しくはわからなかった)、けっこう真面目に作っている感じがする。

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つけだれ四種類。

ハニーマスタード、チリソース、醤油だれ、香りのよいオレンジソース。

それぞれに不思議な漢字が添えられた専用の器に入ってくるのが楽しい。

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お茶は「宮原紅茶」を。

メニューには台湾アッサム紅茶(日本統治時代にインドから導入されたとか)と東方美人のブレンドのようなことが書いてある。

真剣に持ち手を握らないと落としてしまいそうなくらい重量のある、つまり、かなり保温のよさそうな金属製のポットでサーブされる。

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さらに、巨大なアイスのサンデーも頼んでみた。

コーンの下に、さらにマンゴーとクリームが隠されていたりする、お茶目な構造。

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中秋節の季節柄、サービスでふるまわれた月餅。

ほかのランチ客のテーブルには、なんだか似つかわしくないほどヌーベルな盛り付けの低温調理サーモンに玄米のリゾット、みたいな皿が出ていたりもする。

スタッフは機敏で過不足ないサービス。日本語のできる男性の胸には日の丸のバッヂがついていて、こちらのテーブル専任になってくれた。

さて。

説明が逆になっちゃうけど、いったいここがどういう店なのかというと、「宮原眼科」は、もちろん病院ではない。

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「宮原眼科」は、台湾名物パイナップルケーキで名を馳せる台中の菓子ブランド「日出」が昨年2012年にオープンした新店舗。

いまや台中の、いや、台湾全土においても屈指の観光名所になってしまった(言い過ぎ?)。

アフタヌーンティーした「醉月樓沙龍餐廳」は、そこの二階にあるカフェレストラン。

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こちらが一階のショップ。

ほんと、店というより観光地。みんな店内で記念撮影大会をやっている。

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日本のケチな店と違って、バシャバシャ撮っても一切とがめられないのが台湾らしくて気持ちが良い。

「宮原眼科」そして「日出」のなにが、どう凄いのかは、Zさんの愛あふれる熱いリポート(これや、これこれなど。さらにこれ)を御参照いただければ、もう十二分に理解できるのだけれど、いちおうなぜ「眼科」か、ということだけ説明しておいた方がいいかもしれない。

もともとここでは、日本人医師であり地元の名士でもあった宮原武熊が1927年に開業した「宮原眼科」が門を構えていた。戦後は「台中市衛生院」として使われ、さらにさまざま転用され、最終的には廃墟となっていたところを日出が、菓子店/カフェ・レストランとして復活させたという。

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気が利いていると思うのは、「宮原眼科」の歴史を店舗のブランディングに採り入れ、隙のないオシャレ感を演出していること。

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内装にはシノワなムードと昭和な意匠がちりばめられ、従業員の制服などは衛生院っぽい雰囲気も感じられるようなデザインだったりする。

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三階には宮原武熊さんの紹介や、「宮原眼科」にまつわるディプレイなどもある。

さらに四階は一般客にクローズドのスペースになっているのだが、きっとここには素敵コンセプトの高級レストランを開こうとしてるのではなかろうか。きっとそうに違いない。そうだと楽しい。

さて、Zさんはじめ、いろんな人がすでにリポートしているから、わざわざここで触れる必要はないのかもしれないけれど、日出は菓子のパッケージがすごくいい。

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レトロとモダン、中華と洋をたくみに案配したデザイン。

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どれも魅力的。

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書籍をイメージしたデザインが散見される。書棚をイメージさせるディスプレイも。

地元客に負けじと、いろいろ買って帰ったのだが、ちょうど中秋節シーズンだったので月餅も。

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箱を開けると、小さい月餅が、こういう風に収まっている。

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塩卵と蓮餡の二種類。

味もいいけど、やっぱりデザインが秀逸。

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こちらは一定額購入した客にプレゼントされる非売品。やっぱり、本を意識したデザインだ。

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シールとかのディテールも徹底。

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開けると上段にお茶、下段にお菓子。ステキだ。

スタッフZさんによれば、日出は台北には店を出さない、と宣言しているらしい。

その辺のスタンスも独特。

そうそう。

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Zさんに激しくオススメされた烏龍茶のアイスは、外に面したアイススタンドの行列が長すぎて、諦めてしまった・・・。たしか、カフェでは頼めなかったはず。

日出は他店舗も、それぞれコンセプトの違う店内デザインや制服でまとめらているそうで、ぜひ全店舗制覇してください!とスタッフZさん。

また台中行かなきゃ。

<2013年9月>

(よ)

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by brd | 2013-10-09 03:14 | 台湾


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