釜山 : 金井山城マッコリと黒山羊焼肉

以前、『ポンポコ研究所』の狸田ポン太所長が紹介していた釜山・山城黒山羊マッコルリ村で、銘酒「金井山城マッコリ」を買ってきた。

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とても飲みやすい。

くせのない、さらっとした上品な甘酸っぱさ。

舌のうえでシュワッとする微発泡の爽快さ。

ついついクイクイクイっといってしまい、あまり強くない(よ)はじきに酔っぱらってしまうわけだが、その酔い心地はほかのどの酒とも違ってる。

はじめはフワフワと淡いようだけれど、杯を重ねていくと、そのうちドスーンとした重心の低い、それでいて静謐な酩酊がゆっくりとしのび寄ってくる。

にぎやかな感じのビールのアッパーな酩酊や、眉間のあたりにジンと集中するワインの鋭角な酩酊と実に対照的。あまり量を飲めない(よ)独特の感覚かもしれないけれど、酒の酔い心地としてはいちばん好きだ。

ま、とにかく気に入っているわけです。

そういえば、まさに昨日、韓国初の女性大統領となった朴槿惠のお父さん、朴正煕がマッコリ愛好家で、かつて金井山城マッコリを民俗酒第一号に認定した、なんていう逸話もあった。

さて。

山城黒山羊マッコルリ村への行きかたを説明しておこう。

釜山の繁華街、西面やチャガルチを通っている地下鉄1号線で温泉場駅まで。

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温泉場駅4番出口から歩道橋で大通りの向こうへ。バス停で203番バスを探す。

韓国語ができないので、運転手さんらしき男性に『ポンポコ研究所』のプリントアウトを見せて・・・

산성 흑염소 막걸리 촌(山城黒山羊マッコルリ村)


のハングル部分を指さしたら「オッケー!乗れ乗れ」というゼスチャー。

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バスは市街地を抜けて、

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あっというまに車窓は山景色。

出発から20分ほど走り、運転手さんに「ここだよ」とうながされ下車したのは、

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バス停「金城洞住民センター」。

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すぐ近くにあった山城橋のもとを流れる大川川は洛東江にいたり朝鮮海峡に注ぐ。

韓国らしい感じのする、鄙びたいい景色。

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近所には、なんだか気になる寺などもあったりするのだが、まずはマッコリを求めて酒造所へ。

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壁画も楽しい、ここが金井山城マッコリを造る「金井山城土産酒」

ボトルのラベルで円盤状の麦麹を手に微笑んでいる名物社長は残念ながら不在。そのかわり、若いスタッフが対応してくれた。

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日本語も多少は通じるので、意思疎通はわりとスムース。工場を見せてもらいたかったけど、社長が不在だからか、いまはNGとのこと。うーん、かさねて残念。

1ボトル1500ウォン。銘酒が150円もしない値段で買えるのかと思うと、ずいぶん安い気がする。

ボトルに印字された日付は当日。ボトル詰めたてほやほやのマッコリだ。

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こんな日本語パンフレットもくれた。

あたりに食堂やレストランがたくさんあり、こんな看板があちこちに。

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マッコリに黒山羊。

そう、ここの名物はマッコリと、黒山羊焼肉なのだった。

さっそく、酒造所すぐ近所のレストランへ。

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두레고을(ドゥレゴウル)。

看板に鴨の絵があるとおり、黒山羊と、さらには鴨がスペシャリテ。

日本語のできる女性オーナーはかなりの頻度で東京へ来ているそうな。錦糸町のことなど、とても詳しいみたいだった。

とにかくここの名物を食べさせてください、と注文。

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もちろん、飲みものは金井山城マッコリ。

夕方の半端な時間帯で客はまばらだったが、別のテーブルで食事していた3人のところには3~4本のボトルが転がっていた。飲みやすいし、たしかに昼でもそのくらいはいけちゃうよなあ。

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まずおかず類が出て、炭火が用意される。

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ここで焼くのは鴨。

あらかじめ燻製になっているのでかるくあぶる感じでオッケー。

これをタマネギと練りワサビが添えられた醤油だれにつけて食べる。そのままでもいいし、キムチなんかとサンチュに巻いてもいい。ふんわりしたやわらかい肉質で脂にコクがあって美味い。

ショップカードに、燻製バーベキュー焼き器(훈제바비큐구이기)の写真が載っていたりするので、燻製が店の自慢なのかもしれない。

そして、

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おまちかねの黒山羊焼肉。

甘めの味つけと山羊の風味がドンピシャ。マッコリがすすむ。

黒山羊の皿が出てきたと同時に炭火は片付けられた。なんでも、肉をタレに漬け込んだあと強火と弱火で2回焼き、最後に炭火の直火であぶって仕上げるそうな。

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いっしょに出てきた甘辛酸っぱいコレ↑と一緒に、サンチュに巻いて食べる。

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またまたマッコリをクピクピ。

とまらない。

食べ終わるころには、ほとんど夕食前という時間帯になってしまった。

じつはこのあたり、観光の目玉は山登りと、小さな万里の長城と呼ばれる城壁、金井山城。そう名物マッコリの名は、当地の文化史跡なのだった。北京に行って、北京ダックと羊しゃぶしゃぶは食べても万里の長城には行かない(よ)なので観光地はつねに後まわしなのだが、これはいつか見に行ってみたいなぁ。マッコリ博物館なんてのもあるらしい。

釜山市街に戻って夕飯を食べなきゃいけないので(笑)、このあたりで帰路につくことに。

帰りのバスは登山ルックの地元観光客だらけ。そうか、山登り、城壁観光、マッコリ、黒山羊焼肉・・・の金井城山フルコースツアーは、意外とオツかもしれないなあ。

<※2012年12月>

(よ)

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by brd | 2012-12-20 22:48 | 韓国 | Comments(8)
Commented by tanukidaponta at 2012-12-20 23:53
>ここが金井山城マッコリを造る「金井山城土産酒」。

実は、この作り酒屋には行ったことがないポン
マッコルリではなくて、地元の店で呼ばれている「土産酒」となっているあたりがうれしいポン~

ポンポコツアーを企画しようなんていう話もあったようななかったような感じポンが(ホンオフェの話もあったポンが...)、大勢で泊り込みで行ったら楽しそうポン

TB返しさせてもらったポン
Commented by タヌ子 at 2012-12-21 01:51 x
黒ヤギさんからお手紙着いた♪
牛乳のペットボトルみたいな入れ物に入ってるところがいいですね。
この軽いみかけに騙されて、ついつい飲み過ぎちゃいそう。
酔いの分析、面白かったです。
私はき~んと冴えていくような(?)焼酎の酔いが好きなか(笑)
ヤギの肉ってギリシャではよく食べたけど、他では食べたことあるかな?
もちろん名物の黒ヤギさんも食べてみたいけど、鴨がすごく美味しそう。
夕方にこれだけ食べて、また夕飯食べたんですか?
最近胃の老化が激しいので、(よ)さんの元気が胃が羨ましい。
Commented by (よ) at 2012-12-21 17:52 x
所長

ありがとポン!

ハングルはイマイチよめないポンが、
おそらくレストランでのメニュー表記も、
토산주になってたはずポン。

あのピザみたいな麦麹をひと目みたかったポンが、残念だったポン
こんどぜひ釜山ツアー企画しようポン!
Commented by (よ) at 2012-12-21 18:13 x
タヌ子さん

白やぎさんたら読まずに食べた♪
二番♪ですね^^

なんでマッコリのボトルはチープなプラスチックなのか?
たぶんですが、このマッコリは醗酵が止まってなくて、
膨張するのでそのクッションとしてプラスチックなんじゃないか、と。
キャップもけっこう甘いんですが、つくりが粗雑なんではなくて、
そうしておかないと爆発する危険があるとか・・・想像ですけど。

この山城マッコリも賞味期限はたったの2週間。
生ものなんですね。
わざと空気に触れさせて室温でほっておくと、
マッコリ酢が作れるそうです。

酔い方にも酒によってそれぞれ味わいがありますよね。
みんながどう感じているのか、知りたいです。
Commented by London Caller at 2013-01-03 08:17 x
ずいぶんお久しぶりですね!
韓国料理、とってもおいしそうです。
今年もよろしくお願いします。
Commented by brd at 2013-01-04 13:13
London Callerさん

お久しぶりです!

年賀状も日本語で
何カ国語もあやつるLondon Callerさんですが、
ハングルはいかがですか?

今年もよろしくお願いします。

(よ)
Commented by tatanx at 2013-01-05 01:43
黒ヤギ焼肉も名物なんですね!
味付けは、プルコギのような感じ??
最近、マッコリにハマっていて、
この微発泡系マッコリも一度飲んでみたい~!
Commented by brd at 2013-01-06 16:27
タタンさん

黒山羊焼肉、甘めの味つけでプルコギのような感じです。

生マッコリはシュワっとするものらしいです。
発泡というか、醗酵がとまってないわけですよね、たぶん。
だから、時間とともに味が変わっていきます。
やっぱり新鮮なのがいちばん美味しくて、
時間が経つにつれ酸味がましてきて、
粉っぽさが出てくる感じでバランスが崩れていきます。

関西なら、鶴橋あたりで生マッコリ、買えそうですね。
大久保にも生マッコリある店、たしかあります。

(よ)


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